バングラデシュはジェンダー開発に関して、南アジア8カ国中3位に位置する。
パキスタンのマーブブ・ウル・ホク研究所が実施したジェンダー開発指数(GDI)調査では、1位はスリランカ、2位はモルディブとなり、インドやパキスタンを上回った。
GDIは国連開発計画(UNDP)の人間開発指数(HDI)の中で男女間の不平等を測るものだ。GDIが1に近いほど平均寿命や教育、収入における男女間の不平等が小さいことを意味する。
調査結果はスリランカのGDIが0.948、モルディブが0.937、バングラデシュが0.917を示した。
ブラック(BRAC)大学ブラック統治開発研究所(BIGD)はダッカ(Dhaka)で開かれたプログラムで、"南アジアにおける人間開発2016:南アジアの女性の地位を高める"と題した研究報告を発表した。
GDI数値は4位ネパールが0.908、5位ブータンが0.897、6位インドが0.795だった。パキスタンは7位で0.726、アフガニスタンは0.600で最下位となった。
マーブブ・ウル・ホク研究所は2000年以降の収集データを分析し、南アジア女性は教育や保健、雇用機会へのアクセスに関して著しい改善が見られたと結論付けた。
「しかし、特に農村部や都市部のスラムに居住する女性や少数民族の女性というもっとも弱い立場の女性にとって、その進歩は遅いものだった」
報告書にはこう記されている。
BIGDジェンダー・社会変化部門のマヒーン・スルタン客員研究員はプレゼンテーションで、女性の平均就学年数は南アジア全体では3.7年、バングラデシュでは4.5年だと発表した。
南アジアの女性議員率は2000年の10.4%から2014年の13.7%へ向上した。バングラデシュは19.7%だ。
マヒ―ン氏によれば、南アジアの結婚の46%は18歳未満による児童婚であり、世界で最も高い比率だという。
また、バングラデシュでは約半分、インドでは3分の1、ネパールやパキスタンでは4分の1以上の既婚女性が配偶者から暴力を受けていると補足した。
マーブブ・ウル・ホク研究所の元顧問M・サイエドゥッザマン氏は、教育では進歩があったものの、その質については疑問があるという。低収入の女性は置き去りにされているため、計画を立てる際、彼女たちを特に注目する必要があると話した。
大衆教育キャンペーンのラシェダ・K・チョウドリー事務局長は、最近、バングラデシュ国内で性暴力が広まっているように思われるという。さらに、宗教的原理主義が女性の地位向上に対する障壁として大きくなりつつあると話した。
政策対話センター特別研究員のムスタフィズル・ラーマン博士は政府に対し、法執行機関への予算を増やし、女性に対する暴力を抑止するよう訴えた。
開発雇用研究所事務局長のルシダン・イスラム・ラーマン博士、BIGD事務局長のスルタン・ハフィーズ・ラーマン博士、BIGDのシミーン・マームード博士も発言した。
バングラデシュ/The Daily Star May 17 2017
http://www.thedailystar.net/city/bangladesh-ranks-third-1406392
翻訳:長谷川
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