専門家やソフトウェア開発者によれば、政府は予算案で国内開発のソフトウェアに対する付加価値税(VAT)を撤回しようとしており、これによりこの部門の加速につながるだろうという。
現在、国産と輸入の両方のソフトウェアに対して5.5%のVATが賦課されている。政府は予算案で国産ソフトウェアをVAT対象外と定めることで、国内産業を後押しする。
一方、AMA・ムヒト財務相は輸入関税の1種である補足税について、データベースソフトウェアは現行の2%から25%へ、その他のコンピュータソフトウェアについては現行の5%から10%に引き上げることを提案した。
ソフトウェア開発者は、政府の決定は究極的にはデジタル化の助けになるだろうと歓迎した。
ソフトウェア情報サービスバングラデシュ協会(BASIS)のムスタファ・ジャッバール会長によれば、この業界を加速させる重要な決定があるだろうという。
「我々のソフトウェア市場は10億ドル(1108億円)の目標に向けて進んでおり、VAT免除は国内の開発者の利益を増やす助けとなるでしょう」
今回の決定が実施されれば、国内ソフトウェアは安価に、輸入ソフトウェアは高価になり、政府プロジェクトの入札時に更なる優位性を与えてくれるだろう。
「国内開発ソフトウェアの税金は撤廃され、そのうえ、輸入ソフトウェアから守られることになるでしょう」
財務相は予算案で説明した。
国内技術者はスマートで洗練されたソフトウェアを開発中で、輸入ソフトウェアに太刀打ちできるとジャッバール氏はいう。
現在バングラデシュはソフトウェア輸出で年間7億ドル(776億円)以上を稼ぐ。だが、いくつかの銀行・金融ソフトウェアはいまだに輸入品だ。
政府は毎年大量のソフトウェアを購入し、今回の決定が実施されれば、国内の開発者は優位に立てるとジャッバール氏はいう。
国内開発ソフトウェアは品質が向上しているため、最近では一部の銀行や金融機関も国産ソフトウェアを選択し始めた。
BASISのシャミーム・アーサン前会長によれば、彼らは有益な予算勧告を歓迎しているという。
だがその一方、電子取引事業者に対する法人税に関して全く触れられていない事に憤りを見せた。
政府は以前、コンピュータと付属品の輸入に対する税金を撤廃した。さら今年はコンピュータの流通過程に対してVATの撤廃を提案した。
財務相はさらに予算案で、デジタル化を支援するため、情報通信技術(ICT)省への予算枠を倍増し、397.4億タカ(546億円)にした。
予算文書によれば、2016-17会計年度のICT省の予算枠は183.5億タカ(252.1億円)だったが、後の修正で181.9億タカ(249.9億円)となったとされる。ICT省以外にも複数の省で政府によるデジタル化プロジェクトを行っている。
財務相は通信省に対しては、252.1億タカ(346.3億円)の予算割り当てを提案した。
財務相は第7次5カ年計画に言及した上で、政府は既に12カ所のITパークを設ける計画を立て、国内7カ所に訓練・起業支援センターを設置するとともに、高速光ファイバーケーブル接続をユニオン単位まで拡大するため取り組んでいるとした。
ソフトウェア業界から助成金も要求されていたが、予算ではこれに関して言及はなかった。
The Daily Star Jun 02 2017
http://www.thedailystar.net/Bangladesh-Budget-2017-18/frontpage/local-software-be-cheaper-imports-costlier-1414387
翻訳:長谷川
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