
午後6時半。ロングプール(Rangpur)駅のプラットホームには貧しい人やホームレスが何列にも連なって座り、若者たちのイフタール(断食のラマダン月、日没後最初の食事)の給仕が始まる。 ラマダン初日から毎日続くこのサービスは無料のうえ、誰でも参加することができる。 ビジュヤノンド基金の下、ロングプール医科歯科カレッジやロングプール政府カレッジ、ベガムロケヤ大学、ロングプール大学、チャーミカエルカレッジの学生20人は聖なる月の真の道や精神を学ぶため、この崇高な計画を立てた。 「子どもを含む200人以上が、毎晩私たちのイフタールに参加してくれます」 この基金の責任者でロングプール政府カレッジ4学年のライハヌル・カビールさんは話す。 「貧しい人やストリートチルドレンに交じって、イフタールの時間に駅に到着した列車の乗客たちも参加してくれます」 メンバーのロングプールカレッジの学生リモンさんは話した。 イフタールのメニューはデーツ(ナツメヤシの実)、ひよこ豆、膨らし米、バーミセリ(細いパスタ)、バナナ、オレンジ、リンゴ、冷たい水だ。 ロンプール鉄道スラム在住でホームレスのレジーナ・ベガムさん(51歳)は、ラマダン初日からここでイフタールを食べてきた。無料イフタールを食べに、早い時間から多くのホームレスがここに集まってくると彼女はいう。 「毎日イフタールを手配することは本当に難しいのです。イフタールにお金を使うと、セヘリ(夜明け前の食事)にお金が回りません」 ベガムさんは補足した。 「この取り組みは他の人にインスピレーションを与えています」 浮浪者のサルワール・ホサインさんはいう。 ライハヌルさんによると、12人の女性を含むチームが小さなグループに分かれてイフタールの準備をするという。1グループは食料品店で買い物を、別のグループは下ごしらえを、また別のグループがイフタールの前にプラットホームを掃除し、調理と給仕を行う。 調理部屋として、プラットホームの隣に5千タカ(6840円)で2部屋借りた。

The youths in Rangpur packaging iftar on Saturday
当初、彼らは10日間だけイフタールを提供しようと、自分たちの資金で活動を始めた。後に銀行やbKash口座を通じて貢献したいというフェイスブック友達と接触した。他にも多くの地元の人達が現金や食品を提供してくれたという。 毎日平均して4500~5千タカ(6153~6837円)の経費がかかるが、ラマダン最終日までこのプログラムを継続するには集まった基金で十分だとメンバーの一人は話した。 無料イフタールを提供するという考えはライハヌルさんが思いついた。その後メンバーを募り、基金を作った。全てのメンバーが心を一つにしたので、恵まれない人のために何かをやろうとするこの計画は成功を収めた。 「私たちはみんな誰かを助けたかったのです。この計画を始めるにあたって、ラマダンほどいい機会はなかったでしょう」 ロングプール大学の学生シム・アクタールさんは話す。 「このプログラムでは本当に頑張って働かなければなりません。でも、みんなが早く来て私たちのために祈るのを見たとき、あらゆる苦痛を忘れます。すべての痛みに価値があるのです」 ライハヌルさんは話した。 他のメンバーはフリドイさん、ミザンさん、ラヒさん、ムンナさん、ナズニンさん、ナンヌさん、シバブディンさん、ワヒダさん、モムタジさん、ムーンさん、ハジブさん、ハブバさん、ボウニさん、スミさん、アンクイさんだ。 バングラデシュニュース/The Daily Star Jun 20 2017 http://www.thedailystar.net/city/iftar-street-people-1422823 翻訳:吉本 #バングラデシュ #無料イフタール #ホームレス