グルシャン攻撃事件から1年

グルシャン攻撃事件から1年
サレハ・ベガムさんは直接関係はない。だが、バングラデシュ史上最悪のテロ攻撃が行われた現場に立った彼女の頬にはたくさんの涙が流れ落ちた。

1年前、レストランで過激派に殺害された人々に敬意を示すため、旧ホーリーアルチザンベーカリーに集まった数百人の中に彼女はいた。

「被害者たちとの間に血縁関係はありませんが、彼らすべてに親愛の情を感じています。私は彼らに賛辞を捧げるため、ここに来ました」

かつての高級レストランはバングラデシュの魂に深い傷跡を残した攻撃から1年を迎え、午前9時半から4時間にわたって一般公開された。外国人を含む弔問客たちがその場所に花束を手向けた。

Wreaths of flowers in front of the restaurant yesterday. Photo: Rashed Shumon

午前7時半、日本の渡邉正人大使は国際協力機構(JICA)の代表者たちと共に犠牲者に敬意を表した。

イタリア代表団は頭を下げて敬意を表し、イタリア語で弔辞を読み、静かな時を過ごした。

昨年7月1日夜、武装勢力5人がグルシャン外交ゾーンにあるカフェを襲い、夕食を食べていた客に銃を突き付けて人質に取った。その後、イタリア人9人、日本人7人、インド人1人、バングラデシュ人3人を殺害した。

法執行機関が現場を閉鎖しようとしたとき、2人の警察官も命を失った。作戦により、5人のテロリストとカフェのシェフが死亡した。別の職員も怪我のため、病院で死亡した。

事件から約6カ月後、元の位置から数ブロックの場所でカフェは再開した。

殺害されたイタリア人の1人、ナディア・ベネデッティさんの妹のサミア・ヤスミーン・プレマさんは現場で泣き崩れた。

「ナディアはいつもイタリアの難民の権利のために働いていました。バングラデシュ人のためにも。その姉がどうしてこんな凶悪事件の被害になったのかわかりません」

現場には両親と一緒にやって来た3歳半のヌア・ジャナットさんを始め、色んな年齢層の人が集まった。

米国で勉強中のノウシン・ノバさんは犠牲になったバングラデシュ人3人の1人、ファラーズさんについて、友情のモデルだと話した。

米国エモリー大学ゴイズエタビジネススクールの学生だったファラーズ・アヤーズ・ホサインさん(20歳)はカフェから出ていく権利を与えられた。

だが、一緒に夕食を食べにきたバングラデシュ生まれの米国市民でエモリー大学の学生アビンタさんや、カリフォルニア大学のインド人学生のタリシさんと共に店内に残ることにした。その結果、友人たちと一緒に残酷に殺された。

Mother of Md Zakir Hossain Shaon in tears holding a framed photo of her son at the Holey Artisan Bakery yesterday. Shaon was an employee of the restaurant and he died of injuries in hospital about a week after the attack. Photo: Rashed Shumon

その晩容疑者として拘束され、7月8日にダッカ医科大学で怪我のために死亡したザキール・ホサイン・シャオン(19歳)の母親マスダ・ベガムさんも、息子の写真を手に現場を訪れた。彼女は息子のために真相を明らかにするよう要求した。

「政府は武力行使を阻止することに成功しているが、国内の脅威を取り除くため、一緒に努力しなければなりません」
エカットレール・ガタク・ダレル・ニルムール委員会のシャウリアル・カビール会長は話した。そして、宗教に基づく政治を禁止るよう、政府に要求した。

アサドゥッザマン・ヌール文化相も現場にいた。彼はホーリーアルチザンベーカリー事件はベンガルの世俗主義と共存の文化に大きな打撃を与えたと話した。

警察のムクレシュア・ラーマン警部補は、テロリストと即座に闘うことはその運命の夜の大きな挑戦だったと話す。
「しかし、テロリストたちにとって、バングラデシュが国際的な闘争地としてのブランドとならないよう、我々は全力で取り組みました」

オバイドゥル・カデル事務局長率いる与党アワミ連盟代表団、ルフル・カビール・リズビ上級共同事務局長率いる野党BNP代表団、ダッカ警視庁のアサドゥッザマン・ミア警視総監らが現場で敬意を示した。

犠牲者を悼むために、全国各地でプログラムが開かれた。

サミリット・サングスクリティク・ジョートのリーダーはダッカの中央ショヒドミナールで開かれた集会で、政府は過激派勢力と一切妥協しないよう求めた。

市民プラットホームのサチェタン・ラジシャヒ・バシは午後、ラジシャヒ政府カレッジショヒドミナール前で集会を組織した。参加者らは戦闘に対する強い抵抗を求めた。

マニクガンジ(Manikganj)県カチグラム村の人は事件で殺された警官の1人ラビウル・カリム署長補佐を記念したイベントを組織し、彼の墓石に花輪を置いた。

バングラデシュニュース/The Daily Star Jul 2 2017
http://www.thedailystar.net/frontpage/dhaka-cafe-attack-remembered-love-tears-1426978
翻訳:吉本
#バングラデシュ #ホーリーアルチザンベーカーリー #グルシャン攻撃事件