2カ国間の借款ではバングラデシュ最大の相手国である日本は、今年度1782億円を融資する予定だ。だが、バングラデシュが下位中所得国になったことで利率は引き上げられ、返済期間は短縮される。
日本の国際協力機構(JICA)とバングラデシュの経済関係局(ERD)は、6つのプロジェクトで1782億2300万円(約15.9億ドル)を融資する協定を結んだ。日本は昨年度、バングラデシュに1730億円を融資している。
新規融資の利率は0.70%、返済期間は30年で10年の猶予期間がある。
従来は利率が0.01%、返済期間が40年で10年の猶予期間があった。
それでも、日本からの融資は世界銀行やアジア開発銀行の融資よりも利率が低い。
世界銀行の分類で、バングラデシュは下位中所得国になったとされる。バングラデシュの国民1人当たりの収入は2014年時点で1080ドル(11.92万円)で、下位中所得国の境界値1.046ドル(11.54万円)を上回ったためだ。
2016-17年度には1人当たりの収入が1600ドル(17.66万円)の節目を突破した。
「そのため、利率が少しだけ引き上げられたのです」
財務省の職員は話す。日本は世界全体で同様の方針を採っており、バングラデシュが特別扱いされているわけではないと職員は補足した。
日本は過去数年間、毎年15億ドル(1655億円)以上の開発支援を行っている。
すでにバングラデシュで数多くの大規模インフラプロジェクトに対して資金提供を行ってきた。
JICAはバングラデシュが2021年までに中取得国の地位を達成するため、社会的脆弱性克服への取り組みや更なる経済成長への支援を続けていくと発表した。
JICAによれば、バングラデシュは裁縫などの衣料品関連産業の発展で、年平均6%の成長を継続できたという。
だがその急速な経済成長や都市化と比較すると、交通網や電力供給といったインフラはいまだ初期段階だという。
「そのため、ビジネス環境の形成が急を要する問題として現れました」
発表内容によれば、バングラデシュはサイクロンや洪水のような自然災害に弱く、それらに対する対策が必要不可欠であるという。
6つのプロジェクトは以下の通り。
ハズラト・シャージャラル国際空港の拡張(770億円)、カンチプール橋、メグナ橋、グムティ第2橋の建設や既存橋梁の修復(530億円)、ダッカ大量高速輸送機関の開発(55.93億円)、マタルバリ超々臨界石炭火力発電所(110億円)、ダッカ地下変電所建設(200億円)、小規模水資源開発(120億円)。
バングラデシュニュース/The Daily Star Jul 03 2017
http://www.thedailystar.net/business/japan-provide-159b-year-1427482
翻訳:長谷川
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