衣料品出荷が大幅に減少したことで、バングラデシュの輸出の伸びは今会計年度、15年ぶりに急落した。
輸出振興局(EPB)によると、輸出は2016年から17年に348.3億ドル(3兆8437億円)となり、前年比1.69%の増加にとどまった。収入は政府の年間目標370億ドル(4兆832億円)より5.85%少なかった。
6月の輸出収入は前月比15.27%減の30億4000万ドル(3354億8528億円)で、月間目標の36億4000万ドル(4016億9949億円)を16.52%下回った。
EPBのビジョイ・バッタチャルジー副局長は、主要市場への輸出減少の理由を精査していると話した。 公式の輸出データを公開しながら、理由の1つは為替レートの変動だという。
「輸出可能商品の単価が下落したかどうかを確認する必要もあります」
タカは米ドルに対してほぼ8%上昇した。
過去15年間、バングラデシュの輸出の82%を占める衣料品輸出の年間成長率が最も低かった。衣料品輸出は前年度比0.2%減の281.4億ドル(3兆1054億円)で、目標の303.7億ドル(3兆3515億4215万円)を7.34%下回った。
ニットウェアは137.5億ドル(1兆5174億円)で、織物は143.9億ドル(1兆5880億円)を占めた。
過去10年間、衣料品輸出は前年比で13%以上増加していた。
「衣料品輸出減速の理由を調べる必要があります」
バングラデシュ衣料品製造輸出業者協会のファルケ・ハッサン副理事長は話した。
バングラデシュはもっと付加価値のある衣料品生産に集中し、生産コストは同じままで収入を増やすべきだとハッサン氏。そして、英国のEU脱退によるドルに対するポンドの減価償却が輸出業者にマイナスの影響を与えたと補足した。
英国はバングラデシュの3番目に大きな輸出先であり、年間30億ドル(3311億円)以上のバングラデシュ製品を輸入している。
輸出業者は、電子ガジェットのための支出増加と、買い手と地元の製造業者間の不健全な価格競争の結果、アパレル品の消費が減少したという2つの理由を指摘した。そのうえ、オランダ、フランス、英国での総選挙で消費者が購買に慎重だったため、貿易に影響を与えたという。
「インドやベトナム、パキスタンなど複数の国には政府の優遇措置や地元の原材料などの利点があり、バングラデシュは競争力を失っています」
ハッサン氏は話した。
輸出実績が前年比で低下した部門もある。
冷凍および生魚、野菜、果物、花、乾燥食品、石油副産物、革、自転車などだ。
一方、皮革製品の輸出は6.29%増の12.3億ドル(1357億円)、黄麻・ジュート製品は4.66%増の9.6242億ドル(1062億円)、履物は9.90%増の2.4088億ドル(266億円)となった。
バングラデシュニュース/The Daily Star July 11 2017
http://www.thedailystar.net/business/export-growth-dips-15-year-low-1431430
翻訳:松本
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