【The Daily Star】民間部門クレジット額の成長率は7月時点で16.94%で、過去5年間で最も高い数字だった。今会計年度(2017-18年度)上半期の金融政策で掲げられた目標値の16.2%も大きく上回っている。
このわずかひと月前、6月の成長率は15.66%と金融政策目標の16.5%を大きく下回っていたこともあり、その進展はより一層顕著なものだ。
バングラデシュ銀行(BB)はこの状況を受け、今会計年度上半期の民間部門クレジットの成長目標を16.5%から16.2%に引き下げていた。
BBのデータによれば、民間部門クレジットの成長率がこれほど高かったのは2012年11月の17.2%以来で、それ以降は低迷状態にあるとされる。
銀行家らは急上昇の要因として、金利の低下や融資需要の増加を挙げた。
支店数では民間最大手のプバリ銀行のMA・ハリム・チョウドリー代表取締役によれば、7月は輸入支出が著しく増加したという。
BBのデータでは、信用状決済による輸入額は7月時点で対前年比23%増の45億ドル(4940億円)だった。6月時点の輸入額は34.1億ドル(3744億円)だった。
「ここ数カ月間、融資の需要も増しています」
チョウドリー氏は政府が支援する開発作業の受託業者も、銀行から融資を受けていると補足した。
7月末時点の未払い融資総額は前年の6兆6530億タカ(9兆530億円)に対し、7兆7800億タカ(10兆5860億円)になった。
だが、BBは浮かれてはいない。
「これはひと月だけの事です。全体像が見えるわけではありません」
BBのシニアエコノミストは話す。
6月は銀行の休業日が延長されたことで大手の活動が鳴りを潜めたため、成長率が急上昇したという。
2017-18年度上半期の民間のクレジット成長は16.2%以下に留まると彼は予測する。
相互信託銀行のアニス・A・カーン代表取締役は、7月の急上昇についてBBシニアエコノミストの意見に賛同した。
「これは季節的な効果だと思われます」
平均ではいまだ活気に欠ける状態だと、アニス氏は補足した。
民間クレジットの成長が平均16%に留まれば、銀行業にとって良い状態になるだろうとアニス氏。
銀行が積極的に貸出を行っていた2012年当時、民間クレジット成長率は20%を上回った。2012年の平均貸出金利は14%を上回っていた。
2013年は、翌2014年の1月5日に開催が予定されていた国政選挙をめぐる政治的暴動が増える中、クレジット成長は低下を始めた。
BBのデータによれば、クレジット成長はそれ以来低下を続け、2013年末には11%になったという。
2014年には11%と12%の間を推移した。
銀行部門では2015年までクジレット需要の低迷があった。この年の成長率は13%だった。
2016年初頭から政治的安定と貸出金利の低下がもたらした事業拡大活動の効果で、クレジットの需要が上昇を始めた。
2016年のクレジット成長率は年間を通して15%を超えた。貸出金利は10から11%の間だった。
今年6月に銀行部門の貸出金利が9.56%まで低下し、より借りやすくなった。
民間部門では大きなクジレット成長があったが、公的部門の成長率は15.32%にとどまり、金融政策目標を3.8%下回っている。
バングラデシュニュース/The Daily Star Aug 31 2017
http://www.thedailystar.net/business/private-credit-growth-hits-five-year-high-1456447
翻訳:長谷川
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