【Prothom Alo】ロヒンギャ危機は日を追うごとに悪化している。国連は27日、8月下旬以降、50万人のロヒンギャがバングラデシュに逃れ、キャンプで食糧や水、住居の圧倒的な不足を招いていると発表した。
以下、この危機に関する5つの主要な日付を記す。
□8月25日:過激派の襲撃に対する猛反撃
8月25日、ロヒンギャの過激派数百人がミャンマー最西部のラカイン州で、警察署30カ所へ襲撃を企てた。少なくとも12人の警官が死亡した。
ミャンマー軍はロヒンギャの集落で"掃討作戦"を展開し、迅速かつ猛烈な報復を行った。軍はアラカン・ロヒンギャ救世軍(ARSA)の勢力を一掃すると発表した。
Rohingya Muslim refugees stand in an alley of Kutupalong refugee camp in the Bangaldeshi district of Ukhia on 28 September, 2017. Photo: AFP
目撃者の話によれば、報復の中でロヒンギャの民間人が殺戮されたという。バングラデシュ国境へ逃げようとする村人に向けて迫撃砲や機関銃が撃たれたのだ。
この弾圧により、ロヒンギャ集落からの大脱出が起こった。これらの集落はほどなく炎上し、炎と煙がバングラデシュから見えるほどだった。
□9月5日:バングラデシュに多数の難民が到着
襲撃から11日間で12万人以上のロヒンギャがバングラデシュに脱出し、コックスバザール(Cox's Bazar)周辺の数や設備が不十分な難民キャンプに殺到した。
A Rohingya refugee girl at a camp in Cox’s Bazar, Bangladesh, 28 September, 2017. Photo: Reuters
到着者の多くは丘や深いジャングルを越えて1週間以上歩き続けており、食糧と水を必死に求めた。中には銃傷や刃物による傷を受け、緊急治療を要する人もいた。
バングラデシュは国境付近のキャンプで、少なくとも30万人を既に収容している。更なる流入で食糧やきれいな水、避難所がひどく不足することになる。
□9月6日:スー・チー氏、"誤情報の氷山"を批判
国際社会からの圧力を受ける、ミャンマーの事実上の指導者アウン・サン・スー・チー氏は、"誤情報という巨大な氷山"がラカイン州の出来事への世界の認識をゆがめていると発言した。
A Rohingya refugee washes a bag in contaminated water in Cox’s Bazar, Bangladesh, 28 September, 2017. Photo: Reuters
スー・チー氏は8月25日の襲撃後初となるコメントの中で、フェイクニュースが"複数のコミュニティ間に数々の問題を生み出し、テロリストに利するために作られた"ものであるした。
だが、同じくノーベル平和賞受賞者のマララ・ユスフザイさんとデスモンド・ツツ大主教はスー・チー氏を批判した。"Change.org"のスー・チー氏のノーベル平和賞取り消しを求める請願書には数十万人の署名が集まったが、これは拒否された。
□9月11日:国連、暴力が民族浄化の域に達するとコメント
危機がさらに悪化する中、国連人権高等弁務官のザイド・ラード・アル・フセイン氏は、ミャンマーによる組織的な攻撃が"典型的な民族浄化"の危険性をはらんでいると発言した。
Rohingya refugee children queue for aid in Cox’s Bazar, Bangladesh, 28 September, 2017. Photo: Reuters
人権団体は、国籍を持たないロヒンギャをミャンマーから永久追放しようとする軍と仏教徒群衆による最後のひと押しについて警告した。
地雷でさらに多くの犠牲者が出ている。3人のロヒンギャがミャンマーから逃れる際、爆発で死亡した。
□9月27日:ヒンズー教徒の大量死により分断が強調される
ミャンマー軍は捜索継続のため、多くの女性や子どもを含むヒンズー教徒の村人45人の大量死が見つかった現場へ記者団を派遣した。ミャンマーとバングラデシュ双方で人道危機が高まる中での発見だった。ARSAは大量死への一切の関与を否定している。
支援団体によれば、バングラデシュのキャンプでは食料や水、薬の不足により、子どもの栄養不良が数千件見つかり、犠牲者を増やしつつあるという。
Bangladesh News/Prothom Alo Sep 28 2017
http://en.prothom-alo.com/bangladesh/news/161211/Five-key-dates-in-Rohingya-crisis
翻訳:長谷川
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