【The Daily Star 】業界関係者によると、衣料品輸出の拡大を背景に、バングラデシュ国内の繊維用薬品・染料市場が10億ドル(1123億円)規模に近づいているという。
この状況は、バングラデシュ進出を検討する多くの外国企業の注目を集めている。
米国を拠点とする世界的に有名な薬品・染料企業である"ハンツマン"の関連企業、"ハンツマン・テクスタイル・エフェクツ"もそうした企業の一つだ。
チャック・ヒルシュ副社長によると、同社は現在バングラデシュで200以上の繊維工場や染料工場を稼働させており、売上を年間16%の勢いで伸ばしているという。
ヒルシュ氏は今週、ある繊維系企業と契約を締結するためにダッカ(Dhaka)を訪れた。ハンツマンは薬品の販売だけでなく、アフターサービスとしてコンサルティングも提供している。
「バングラデシュにとって、ハンツマンは薬品系の上位3社に入ります。ハンツマンにとって、バングラデシュは世界全体の取引先の上位4者に入ります。薬品・染料ビジネスはさらに拡大する余地があります」
国内の薬品・染料企業であるスイス・カラーズ・バングラデシュはハンツマンの国内代理店として活動している。
ヒルシュ氏は、バングラデシュでの薬品・染料の年間売上額を明かさなかった。だが業界関係者によれば、ハンツマンがバングラデシュで展開する薬品・染料ビジネスは3.5億ドル(393億円)以上の規模になるという。
世界全体でハンツマンの繊維用薬品ビジネスは8億ドル(898億円)相当だ。主要な衣料品生産国のうち、中国、インド、ベトナムの繊維工場に薬品を供給している。
ヒルシュ氏はバングラデシュの繊維工場がどの程度環境に配慮しているかを尋ねられ、薬品を適切に使用すれば洗浄や染色時の水の使用量を50%ほど減らすことができると話した。同様に、エネルギー消費量も30%ほど減らすことができるという。
「見通しは非常に良好です」
バングラデシュの衣料品ビジネスに関してヒルシュ氏は話した。
バングラデシュが世界的により多くの市場シェアを掴むには、健康面や安全面での問題、さらに労働者の権利に取り組む必要があるという。
「バングラデシュの繊維用薬品と染料市場では需要が急速に高まっており、もう間もなく10億ドルを超えるでしょう」
ハンツマン・テクスタイル・エフェクツの南アジア・中東・アフリカ担当コマーシャルディレクターのディーラジ・タルレジャ氏は話した。
国内ではデニム業界が拡大しているため、薬品の需要が急速に高まっている。デニム部門は非常に強く、欧州連合(EU)の市場では中国さえも追い抜いたとタルレジャ氏は補足した。
バングラデシュ織物工場協会のデータによれば、現在国内には425の製糸工場と790の織物工場、250の染色工場が存在し、約5千億ドル(56.1兆円)の投資が紐づいているという。現在の生産力では、一次繊維部門はニットウェアの90%と織物部門の40%に原材料を供給できる。不足分は中国やインド、パキスタンからの輸入で賄っている。
Bangladesh News/The Daily Star Oct 13 2017
http://www.thedailystar.net/business/textile-chemical-sector-catches-eye-foreign-firms-1475611
翻訳:長谷川
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