【The Daily Star】長い間保留となっていた、バングラデシュ電話通信株式会社(BTCL)の国内ネットワークを最新のものに改修するプロジェクトは17日にようやく承認を得られた。だが、プロジェクト費用を約70億タカ(97億円)削減するという条件が付けられた。
国家経済会議実行委員会(ECNEC)はシャイアム・スンデール・シクデール通信次官を責任者とする委員会を立ち上げ、試算額257億3400万タカ(358億円)から引き下げるため、BTCLとの交渉にあてる。AHM・ムスタファ・カマル計画相が会議後、記者団に話した。
プロジェクト費用のうち、政府は75億6120万タカ(105億円)を支出し、残り181億7280万タカ(253億円)は中国のプロジェクト援助で賄われることとなっている。
携帯電話会社と競合し、サービスを最新のものにすることを目指しているBTCLは、2014年にこのプロジェクトを始めた。
プロジェクト文書によれば、ECNECは当初186億1150万タカ(259億円)の試算費用でプロジェクトを承認していたが、中国の政治的転換を受けて協定は締結されなかった。
その後数年間、試算費用の増額について十分な議論がなされた後、プロジェクトは再度提案された。
2020年6月のプロジェクト完了後、BTCLでは固定電話を通して安価で高速なインターネット回線を提供できるようになる。
ECNECは以前、中国の合弁企業(ZTEホールディングとZTEコーポレーションによる企業連合)にプロジェクトの実施を委託していた。
このプロジェクトにより、160万回線を導入可能な3つのIPマルチメディアサブシステムプラットフォームが導入され、さらに銅ケーブルを全長2367キロメートルの光ファイバーケーブルに交換する。
全長793キロメートルの銅ケーブルも新たに導入される。
プラットフォームはダッカ(Dhaka)、チッタゴン(Chittagong)、クルナ(Khulna)に設けられ、それらを通して全ての管区、県、郡で通信サービスが利用できるようになる。
加えて、100ギガビット毎秒の容量を持つ基幹回線設備を8つ、IPネットワーク用のルーター60万個、その他のルーター114個、アクセススイッチ143個、その他スイッチを139個調達する予定だ。
通信局の報告書によれば、電話回線やネットワーク運用、メンテナンスを24時間行えるようにするため、中枢監視システムも設けられる。ビデオ通話やビデオ会議などのブロードバンドインターネットが実現する様々な最新サービスが固定電話を通して提供される。
現在、利用者はこれらのサービスを携帯電話経由で受けている。BTCLの既存のネットワークでは映像やデータ通信の品質が最新基準に達しないため、音声通信のみを提供している。
通信局の職員によれば、政府はビジョン2021を実現するためにこのプロジェクトを進めているという。
さらにBTCLは民間の電話事業者に大きく後れを取っており、収益額は急速に低下している。
「固定電話を通した従来のサービスを提供するだけでは、BTCLが生き残ることは不可能です」
携帯電話事業者が高速データ通信サービスを提供するには費用が掛かるが、BTCLのような固定電話事業者なら、光ファイバー網を用いてより安価な費用で提供できると職員は話した。
Bangladesh News/The Daily Star Oct 18 2017
http://www.thedailystar.net/business/btcls-wholesale-upgrade-gets-green-light-1477915
翻訳:長谷川
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