帰還の兆し見えず:米国

帰還の兆し見えず:米国
【Financial Express】国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)はバングラデシュとミャンマー政府の取り組みを前に進めるよう提言する意欲を見せるが、ロヒンギャの帰還には何も進展が見えない。米国議会の代表者が疑念を表明した。

エリオット・L・エンゲル議員はロヒンギャの本国送還について不確かさを表明し、攻撃の停止とラカイン州への人道アクセスの早急な回復を求めた。

「ビルマ(ミャンマー)とバングラデシュ政府はロヒンギャの本国送還を来月開始することで合意しましたが、誰かが今すぐ帰還する意欲があるのか、まだ明らかになっていません」

米下院外交委員会の幹部によれば、実際、バングラデシュへの新たな到着者が毎日報告されているという。彼らは旅費があれば釣り船に、そうでなければ間に合わせの筏に乗って国境を越えてくる。

「人々は恐怖や飢えのためにビルマを離れ、そして離れなければ死ぬことを知っているから離れるのです」
エンゲル氏は7日、バングラデシュ外務省と共有した声明文の中で述べた。

UNBによれば、過去4カ月間で男性、女性、子ども合わせて62万6千人以上が隣国バングラデシュへ避難し、自国のことで精一杯のこの国に保護を求めている。

「これは、今年米国への入国を許可した難民の10倍以上の数です。政権は国連の移住に関するグローバルコンパクトを樹立するための取り組みから米国を脱退させました」
エンゲル氏はいう。

国連の上級職員によれば、UNHCRはロヒンギャ送還契約を調印に導く交渉を行う団体ではないが、バングラデシュとミャンマー政府に取り組みを前進させるよう提言するつもりだという。

「帰還において国際社会の存在と監視が必要です。それが持続性の確保と更なる移住者の防波堤となります」
7日、UNHCRのケリー・クレメンツ副高等弁務官が記者会見で話した。

UNHCRはミャンマーでの条件を改善し、帰還した難民に権利を与えるという二国間協定の中で言及された内容に希望を抱いているとケリー氏はいう。

「ラカイン州に正常な状態と人権を回復するという約束を注視します。難民の帰還が国際的な安全と尊厳、自発性の基準を満たすものであること、ラカイン諮問委員会の勧告に従って根本的な原因に対処するための手続きを開始することが重要です」

「手続きの中でUNHCRの役割が想定されているのは好ましいことです。難民が帰還について情報を与えられた上で自由な選択ができるか、最終的には故郷での望ましい保護環境が提供されるか、そして帰還プログラムの全体的な信頼性の監視を確実に行うために必要なことです」

ミャンマーラカイン州の状況は現時点で、安全で持続的な帰還を可能にするためのものとしてふさわしくないとケリー氏は考えている。
「難民はいまだに逃げ続けています。到着した人たちはミャンマーでの暴力やトラウマに苦しんでいます。家族や友人の死を目の当たりにした人々もいます」

Bangladesh News/Financial Express Dec 07 2017
http://thefinancialexpress.com.bd/national/us-sees-no-rohingya-repatriation-sign-unhcr-offers-advice-1512660214
翻訳:長谷川
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