【Prothom Alo】バングラデシュの子どもの多くは受動喫煙(second-hand smoke)の被害を受けている。
12月7日、英国で公表されたオックスフォードジャーナルの"ニコチンとタバコの研究"によると、ダッカ(Dhaka)市とその近郊では、子どもの約95%が間接的な喫煙で体内にニコチンを抱えているとされる。
この調査は2015年、ダッカのミルプール(Mirpur)地区とシャバール(Savar)地区の小学生479人に実施した唾液検査に基づく。
"小学生の受動喫煙暴露:バングラデシュ、ダッカでの調査"と題されたこの記事は、バングラデシュの子どもの受動喫煙暴露を減らす緊急的な必要があるとされた。
調査はダッカ大学、英国のヨーク大学、エディンバラ大学、リーズ市議会公衆衛生局が共同で実施した。
「子どもたちは家で喫煙する家族によって被害を受けています。路上やバス、店、レストランでは多くの人が喫煙し、子供たちが影響を受けます。我々の研究はその受動喫煙露出の効果に関するものです」
調査チームの一人、ダッカ大学のルマナ・ホック教授(経済学)はプロトムアローに話した。
国立胸部疾患研究病院(NIDCH)前責任者で胸部疾患専門家のアリ・ホサイン教授は、研究結果や状況の深刻さについて言及する。
「子どものぜんそくの主な要因の一つが受動喫煙です。父親や兄弟、あるいは通行人が煙を吐き、子どもたちがその被害者となるのです。子どもたちをこの危険から救うには、公衆の意識向上以外に道はありません」
喫煙者が煙を吐き出す一方、他者がこの副流煙を吸い込む。記事では世界の子どもの約40%が受動喫煙の被害者だと述べている。
子どもは大人より呼吸数が多いため、同じ環境ではより多くのリスクを負うことになる。加えて、子どもは近くで喫煙している誰かへ抗議するのが難しい。
研究手法
ルマナ教授によれば、今回の研究はバングラデシュ医科研究評議会(BMRC)の承認を得て11歳から13歳の子ども479人を対象に行ったという。
バングラデシュにはニコチン検査の試験場が無いため、唾液サンプルは英国のABS試験場に送られた。ニコチンの存在は唾液や尿、髪のサンプルから検出できる。
研究チームは子どもたちに対し、"タバコを吸う誰かと一緒に暮らしていますか?"や、"あなたが車にいる時、誰かがタバコを吸いますか?"といったアンケートを行った。
研究結果
479人中453人の唾液サンプルからニコチンが発見された。つまり、95%の子どもが受動喫煙の被害者ということになる。
「"ビディ"(乾燥したタバコの葉を丸めたもの)やタバコの煙以外に、子どもの体内にニコチンが侵入する源はありません」
ルマナ教授は補足する。
隣国や他の発展途上国で同様の研究が行われた例は把握していないと教授。教授は2011年に英国の有名医学雑誌"ランセット"に掲載された統計で、世界の子どもの40%が受動喫煙の被害者であるとされたことを引き合いに、バングラデシュは他国よりもはるかに悪い状態だと話した。
調査では、約43%(208人)の子どもが少なくとも家族の1人が喫煙をしていると回答した。家族や来客者が屋内での喫煙を許可されていないと回答したのは約21%(100人)で、87%(419人)は最近公共の場所(路上や店等)で受動喫煙を経験したと回答した。
Bangladesh News/Prothom Alo Dec 11 2017
http://en.prothom-alo.com/bangladesh/news/167745/95%25-children-in-Bangladesh-affected-by-nicotine
翻訳:長谷川
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