製薬業、世界市場に進出

製薬業、世界市場に進出
【The Daily Star】輸出振興局によると、バングラデシュ史上初めて、医薬品輸出が1億ドル(111億円)を超えた。

国内製薬会社のコンプライアンス改善で、2017-18年度輸出収入は1億346万ドル(114.8億円)となり、前年比16.03%の増加となった。

医薬品出荷は2011-16年度まで、平均で14.6%の伸びを記録していた。

「製薬会社は今後5年間で年間10億ドルを輸出できる可能性がありますが、そのためには政府の財政支援が必要です」
インセプタ(Incepta)製薬のアブドゥル・ムクタディール社長は話す。

国内需要も増えているという。

バングラデシュの製薬業界を支配するのは国内企業だ。バングラデシュ製薬協会によると、スクウェア(Square)製薬は18.8%、インセプタは10.2%、ベキシムコ(Beximco)は8.5%、オプゾニン(Opsonin)は5.6%、レナタ(Renata)は5.1%、エスケイェフ(Eskayef)は4.5%のシェアがある。

多国籍企業のラジアント(Radiant)、サノフィ(Sanofi)、ノボ・ノルディスク(Novo Nordisk)もまた大きな存在感を持ち、複数の特別製品に注力している。

バングラデシュは144カ国に医薬品を輸出し、国内ニーズの97%を賄う。2017年、バングラデシュ国民1人当たりの医薬品消費額はおよそ15.36ドル(1705円)だった。

IMSヘルスケア・レポート2017によると、2012年に939.04億タカ(1241億円)だった市場規模は、2017年には1875.56億タカ(2478億円)へと拡大した。

現在、バングラデシュはバイオ類似薬、ワクチン、腫瘍薬品、医療機器など、先進的な医薬品を製造する能力を持っている。

ムクタディール氏によると、バングラデシュの製薬業界は多くの人材を持ち、製剤業は十分に発展し、将来の成長に大きな投資を行っているという。

ACME研究社のミザヌール・ラハマン・シンハ社長は、輸出額より、海外市場に有望な未来があることが重要だと話す。

「多くの外国人バイヤーが我々の工場を訪問し、商品の品質を調べます。そして品質のよさに気づき、発注してくれます」

品質は日々向上しているため、輸出量は徐々に増えると予測する。また、インドや中国企業が国内企業に投資して合弁会社を作り、技術をもたらせば、ますます輸出量は増加するという。

一方、国民の購買力の高まりに伴い、薬の国内消費が増加していると、シンハ氏は話した。

ビーコン(Beacon)製薬のモハンマド・エバドゥル・カリム社長は、輸出の拡大と規制市場への進出するための技術の進歩を強調した。

製薬産業が始まってから消費者基の拡大や健康意識の向上、規制の枠組み強化などで、2桁成長を遂げた。

資産管理会社LRグローバルの研究によると、2つの効果的な政策が業界の成長を加速させたという。 1つは1982年の医薬品管理法で、外国企業が輸入医薬品を販売することを禁止した。もう一つはジェネリック医薬品のリバースエンジニア*を認めた

世界貿易機関(WTO)の知的財産権に関する貿易関連合意(TRIPS)の緩和だ。

後発開発途上国(LDC)に対し、TRIPSの緩和は2032年まで延長された。

バングラデシュは医薬品を生産する唯一のLDCのため、特許放棄を背景に、医薬品の輸出を大幅に増やすことができる。

2015年、米国食品医薬品局(FDA)は、経口個体投与施設を検査した後、スクウェア製薬とベキシムコ製薬に承認を与えた。

現在、腫瘍薬は輸入されているが、レナタやビーコン、アクメなどの国内企業がこの分野に多額の投資をしている。

製薬業界は急成長しているが、原材料が国内にないため、輸入に大きく依存する。必要とされる500億タカ(661億円)の原材料のうち、95%を外国から輸入している。

国内企業が原材料を生産することを促進するため、政府はインセンティブを提供する政策を策定した。

*製品を分析し、その性能や製法を知る技術

Bangladesh News/The Daily Star Aug 30 2018
https://www.thedailystar.net/news/business/pharma-winning-global-markets-1626547
翻訳:吉本
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