給与はデジタルで

給与はデジタルで
【The Daily Star】25日、バングラデシュ衣料品製造・輸出業者協会(BGMEA)のルバナ・ハク会長は、女性労働者の全額の収入確保と支払いの透明性を高めるため、給与のデジタル支払いを導入すると述べた。

女性労働者は苦労して稼いだお金を見たことがない。彼らの保護者である夫か兄弟が、お金を無理やり奪っていくからだ。

デジタル支払いはイード・アル・アドハーより前に実験的に導入される。ホク氏は国際金融公社(IFC)がダッカのアマリホテルで開催した『衣料品業界におけるMFSベースの賃金デジタル化ビジネスの創造』という会合で述べた。

「BGMEAの現理事会メンバー35人全員が、イード・アル・アドハーからデジタル支払いを始めるでしょう。他の工場経営者にもできるだけ早く同じことをするよう要請します」

BGMEAは明日27日、ICT省との間で、衣料品労働者向けのe-ウォーレット(電子財布)を導入する契約に署名する予定だ。

そうすることで、女性労働者は苦労して稼いだお金を完全に自分のものにできると、ホク氏は補足した。

ABAグループのサッジャドゥル・ラハマン・ムリダ会長は、数年前、女性労働者が給与引き渡しを拒否したことで夫に殺害された事件を機に、デジタル支払いを導入したと述べた。

「それは悲惨な事件でした」
サッジャドゥル氏は顔をゆがめた。

マークス&スペンサー(M&S)バングラデシュ・ミャンマー担当のシュワプナ・ボウミック支配人は、英国の小売業者は、様々な工場で働く5万人の労働者にデジタル支払いを行っていると述べた。

2007年以来、M&S加盟工場は従業員に対し、デジタルプラットフォームを介して給料を払ってきたが、年間の運用コストを3%削減できたという。

「私たちは関連工場全てを、デジタル決済システムにすることを目指しています。私たちにとってバングラデシュは非常に重要な供給源であるため、持続可能なものにする必要があります」

M&Sはバングラデシュから年間10億ドル(1110億円)相当の衣料品を調達する。これは、調達総額の約40%に相当するという。

IFCによると、バングラデシュの金融サービスへのアクセスは男女間格差が大きく、銀行口座を正式に持つのは男性65%に対し、女性は36%に過ぎない。

一方、およそ9割の工場が労働者に現金で給与支払いをしており、これは金融、衣料品の両業界に置いて、機会を逃すことになっている。IFCの上級金融スペシャリストのアナンヤ・ワヒド・カデル氏は述べた。

IFCの取組みを通じて、2016年から2018年にかけ、7万人以上の女性労働者が自らのモバイル金融サービス口座でデジタル支払いの恩恵を受けた。今では自分の口座を使った送金や貯金、支払いができるようになった。

Bangladesh News/The Daily Star Jun 26 2019
https://www.thedailystar.net/business/news/workers-get-paid-digitally-soon-bgmea-1762546
翻訳:吉本
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