【Prothom Alo】2020(7月)-21(6月末)会計年度、バングラデシュのGDP成長率は1.6%になると、世界銀行(WB)は年2回行われる地域別アップデートで予測した。
また、2019-20会計年度、バングラデシュのGDP成長率は2%に推定されるとした。
8日に発表された「南アジア経済フォーカス」最新版は、2021-22年度のGDP成長率は3.4%と予測した。UNB報道。
また、地域経済への新型コロナの壊滅的な影響が続き、インフォーマル労働者*に相当な打撃を与え、数百万人もの人口を極貧に追い込むため、史上最悪の不況に突入するとした。
「南アジア経済フォーカス」最新版は、地域全体の経済低迷が予想以上に急激に悪化するとみており、過去5年間、年率6%を超えていた地域成長率が、2020年には7.7%縮小すると予測した。
これまでの不況は投資と輸出の減少が景気後退を導いた。今回の様相は異なり、伝統的に南アジア需要の屋台骨であり、経済福祉の中核的指標である個人消費が10%以上減少し、貧困率がさらに急上昇した。一部の国では、送金の減少が最貧層の生活の喪失を加速させると予測した。
【中略】
南アジアの全労働者の4分の3がインフォーマル労働、とりわけ接客業、小売業、運送業に従事しているが、これらが都市封鎖の影響を最も受けやすい。
報告書では、インフォーマル労働者や商店は、新型コロナの予期せぬショックに対処する余地がほとんどないと警告する。
コロナ禍は、貧困層に食糧価格の上昇などで深刻な被害を与える一方、所得分配の中間層に位置する多くのインフォーマル労働者に急激な収入減少などのさらなる打撃をもたらした。
インフォーマル労働者で社会保険に加入し、貯蓄を持ち、金融機関へアクセスができる者はほとんどいない。
報告書は政府に対し、普遍的な社会保障と生産性の向上、技能開発、人的資本を支援する政策を取るよう促した。政府が回復を早める重要なプログラムを実行するため、国際/国内的な資金を確保することが重要だと指摘する。
長期的には、各国がデジタル・アクセスを改善し、労働者がオンライン・プラットフォームを利用できるよう支援することで、インフォーマル労働者のための新たな機会を創出し、南アジアをより競争力のあるものにし、市場への統合性を高める上で不可欠な役割を果たすことができる。
「コロナ禍は南アジアを今後数年間にわたって大きく変貌させ、その経済に永続的な爪痕を残すことになるでしょう。しかし、回復に向けて明るい兆しがあります。世界経済がよりデジタル化する中、技術サービスやニッチな観光で比較優位性があるため、需要が高まる可能性が高いのです。また、将来、南アジアのグローバルなバリューチェーンへの参加を向上させるイノベーションに、拍車をかける可能性があります」。
WB南アジア地域チーフエコノミストのハンス・ティマー氏は述べた。
*経済学用語の一つで経済活動が行われている場合に、その経済活動が行政の指導の下で行われておらず、国家の統計や記録に含まれていないような労働に従事する人。例えば、店舗を持たずに路上で商売を行ったり、行商を行ったり、再生資源となるようなゴミを集めるなどといった形で、従事している人はこれらで生活収入を得ている。
Bangladesh News/Prothom Alo Oct 8 2020
https://en.prothomalo.com/business/wb-projects-16pc-gdp-growth-for-bangladesh-in-2020-21
翻訳:吉本