【The Daily Star】二輪車産業の発展を目指した政策に後押しされた国内企業が、輸入品への依存度を減らすため、部品製造の分野に徐々に進出している。

二輪車製造には700点以上の部品が必要だ。国内の部品製造企業は現在、ドライブチェーン、シート、スタンド、バッテリーを製造している。

膨大な部品が必要なことに比べれば、これは一見、大したことがないように思えるだろう。だが、10年前まで完全に輸入に頼っていたことを考慮すれば、国内生産できるようになったことは大きな前進だ。

バングラデシュでは少なくとも4社が部品製造を行っているが、そのうちの1社がQVCバングラデシュだ。

ディナジプール・ショドル（Dinajpur sadar) 郡シュンドルボンユニオンにある同社は、年間50万個のドライブチェーンを作る能力を持つが、現在およそ25万個を製造している。

QVCバングラデシュのATMシャムスッザマン社長は2014年、バイク市場に商機を見出し、およそ3.5億タカ(4.6億円)投資し、工場を設立した。現在、200人ほどの従業員を雇用している。

「24時間体制で工場を動かしていますが、それでも需要を満たすことができません。ユーザーは私たちのチェーンの品質を高く評価してくれています」

同社はチェーンをグラミン・モーターズ、ランナー・オートモービルズ、国営アトラス・バングラデシュに提供している。

ランナーオートモービルズではドライブチェーン需要の約60％を満たす。

スッザマン氏は、ホンダやTVS、ヒーローの関係者が工場を訪れて品質をチェックしたと述べ、これらの企業のサプライヤーになることに前向きな姿勢を示した。

自動車部品付属品製造者協会のMdタズル・イスラム会長は、国内業者はすべてのリソースを持っているとし、二輪車の全部品を製造できる能力があると述べた。

イスラム氏は、二輪車用シートを製造するラン・インダストリー(Run Industries)社の代表を務める。

2009年にファリドプール(Faridpur)県シブラムプール(Sibrampur)で設立された同社は、ランナー・オートモービルズとヒーロー・モーターサイクルにシートを提供する唯一の企業だ。

ランナー社とヒーロー社に合わせて20万個以上のシートを販売するが、工場の年間生産能力は180万個だ。

バイク部品やスペア部品の年間市場規模に関する公式データはないが、年間需要が50億タカ(66.1億円)以下ということはなく、この10年、毎年15％前後で成長している。

二輪車の需要拡大や政府の「二輪車産業発展政策2018」の後押しを受け、国内企業は価格を抑え、市場シェアを獲得するための部品製造工場や組立工場を次々設立している。

現在、国内で走行する二輪車の96％は、国内で製造または組み立てられたものだ。

2019年に約50万台販売された二輪車は、2020年にはパンデミックによる経済減速の影響で需要が減り、販売台数は31万1千台に落ち込んだ。

「国内部品メーカーはこのような困難な状況の中、二輪車産業に部品を提供してくれています」
国内二輪車製造のパイオニア、ランナー・オートモービルズのハフィズル・ラーマン・カーン会長は述べた。

■国内部品メーカー発展の障害

政府は、世界に通用する製品を作り、雇用を創出することを奨励するため、国内部品メーカーに税制上の便宜を図っている。

だが、部品を生産する国内メーカーの発展に取り組んでいる二輪車メーカーは1社もない。組立て業者は完成品や半完成品の二輪車を輸入している。

■二輪車メーカーの声

ランナー・オートモービルズのカーン氏は、同社は国内部品メーカーの開発に貢献しようとしているとし、それには政策的支援が必要だと述べた。

ヒーローブランドの二輪車を組立てるニトル・ニロイ(Nitol Niloy)グループのアブドゥル・マトルブ・アーメド会長は、すべての二輪車メーカーは業界の利益のため、国内部品メーカーと協力すべきだとした。

バングラデシュ・ホンダのシャウ・ムハマド・アシュクル・ラーマン財務商業部長は、製造業は経済のあらゆる分野の供給業者を通じて、最も強固なバックワード・リンケージを生み出す産業だとし、二輪車産業の拡大は、部品やサポート産業、技術コンサルティングサービスの成長を促す可能性があると指摘した。

さらに、国内サプライヤーを育成するためには技術移転が非常に重要だとし、そのための適切な政策や設備が必要だと述べた。

「国内メーカーは、良質な製品をリーズナブルな価格で提供できる可能性があります」
ラーマン氏は補足した。

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国内企業が部品製造に進出