![労働力調査2022](https://bddnews.com/wp-content/uploads/2023/03/20230330002DM1-768x432.jpeg)
【The Daily Star】29日発表された労働力調査2022によると、バングラデシュ経済はタイムワープしているようだ。
経済が発展するにつれ、多くの労働者は農業を離れて製造業に参加するようになる。次の段階として、製造業からサービス業へと移行する。
だが、2022年、バングラデシュでは農業が引き続き主要な雇用源となっている。2016-17会計年度(FY17)、農業は雇用の40.6%を占めていたが、2022年にはこの比率は45.33%に増加、バングラデシュが引き続き農業を中心とした社会であることを示した。
雇用全体に占める製造業割合はFY17の20.4%から17.02%(2022年)に、雇用者数は1240万人から1210万人へと減少した。
サービス業も同様だ。バングラデシュ統計局(BBS)による労働力調査が最後に実施されたFY17は39%だったが、37.65%に減少した。
バングラデシュ政策研究所のオーサンHマンズール事務局長は、これは良い兆候ではないとした。
同時期に工業、特に製造業が最も急速に成長したため、これはやや不可解だと、世界銀行(WB)ダッカ事務所の元主任エコノミスト、ザヒード・フサイン氏はいう。
「製造業の生産がほぼ2桁の成長率で伸びているのに、どうして雇用者数が減少するのでしょう。自動化は一つの説明ですが、雇用の減少を完全に説明できるほど自動化が進んでいるのでしょうか」
フサイン氏は、スキル不足は雇用の減少ではなく、雇用の伸びの鈍化を説明できるだけだとした。
「雇用の選択肢がない場合、誰もが農業へ戻ります。農業から工業やサービス業、特に工業へ移行するのが普通です。これは製造業の成長が維持できなかったことを示しています」
国際通貨基金(IMF)の元エコノミストでもあるマンズール氏は述べた。
農業部門の雇用者総数は、2470万人(FY17)から3220万人(2022年)へと増加した。
「農業に従事する労働者が増えると、労働者1人当たりの生産量は減少します。労働生産性が上がらない場合、経済成長にとって憂慮すべきことです」
マンズール氏は産業界の雇用創出が進まない理由として、投資不足が考えられるとした。
一方、雇用者総数はこの6年間で6080万人から7080万人へと増加した。
「雇用の増加はすべて、雇用の質が大きな問題となる農業とサービス業で起きているようです。GDPに占める農業の割合は、雇用が700万人以上拡大する中で減少しています。この事実をもっと深く分析する必要があります」
フサイン氏は述べた。
一方、失業者数は270万人から263万人に減少し、失業率は4.2%から3.6%に下がった。
「これらは無意味な統計です。バングラデシュのような国では、貧しい人々も生きていくために働かなければならないのです」とマンズール氏。
失業率の定義は国際労働機関(ILO)のものを使っている。
「この定義は先進国に適用されるものです。重要なのは教育を受けた人の失業率です。彼らの失業率は24~25%になります」
Brac銀行の会長でもあるマンスール氏は述べた。
一方、労働力調査では、女性の労働力人口が6年間で増加したという良いニュースもあった。
FY17は1860万人だった女性の雇用は、2022年に2500万人に増加した。
また、女性労働参加率はFY17は36.3%だったが、2022年は42.68%になった。
「必要なことです。一人の収入で家計を維持することはもはや不可能です。これは、社会経済的にプラスの影響を与えます」
マンズール氏は述べた。
農村部における女性の労働参加率は38.6%(FY17)から50.89%(2022年)に増加する一方、都市部における女性労働参加率はFY17の31%から2022年の23.6%と大幅に低下した。
「都市部から農村部への女性労働力の逆移動が起きているようです」
フサイン氏は述べた。
MAマンナン計画相は、農外活動はここ最近増加していると調査結果発表の場で述べた。
作物生産や家畜に関連する活動で、加工や包装など畑の外で付加価値をつけるものを農外活動と呼ぶが、これが農村部の女性労働参加率を増やしている可能性がある。
また、パンデミック時に貧困率が20%から16%に低下したというバングラデシュ開発研究所の調査を引用しながら自らの主張を展開した。
「私たちはハードなロックダウンは行いませんでした。道筋は常に開かれており、迅速に刺激策を講じました。その結果、バングラデシュは他の国よりも良い結果を得ることができました」
シャムスル・アラム計画担当国務相は、パンデミックで多くの人が村に戻って農業を始めたと述べた。農業には構造的な変化があり、さまざまな作物の選択肢があり、インセンティブも豊富にある。
「だから、農村部の雇用の急増は非現実的なことではありません」
農村部の雇用は4390万人(FY17)から5310万人(2022年)に増加する一方、都市部の雇用は1690万人(FY17)から1770万人(2022年)に増加した。
アラム氏は、衣料品工場は製造業雇用の80%以上を占めるが工場での雇用創出が停滞しているとして、ブルーカラーの雇用を増やすよう呼びかけた。
「製造業の雇用を増やさなければなりませんが、一朝一夕にできることではありません」
一方、統計・情報局のシャウナズ・アレフィン秘書官は、BBSは1980年から始まった労働力調査を四半期ごとに公表することを検討していると述べた。
Bangladesh News/The Daily Star Mar 30 2023
https://www.thedailystar.net/news/bangladesh/news/labour-force-survey-2022-agriculture-still-main-job-generator-3283936
翻訳編集:吉本