[Financial Express]シンガポール、8月12日(ロイター):データによると、バングラデシュでは、猛暑の中、家庭が涼を取るためにエアコンを使い始めたため、工業活動や商業活動を混乱させた全国的な抗議活動の3週間で電力需要が7%増加した。
政府職員の割り当てに対する抗議活動により、7月16日から経済活動が広範囲に混乱し、長年首相を務めたシェイク・ハシナ氏は8月5日に国外に逃亡した。
抗議活動にもかかわらず、バングラデシュの電力需要は、ほとんどの経済活動が停止しているにもかかわらず、1日平均3億1600万キロワット時に上昇し、前年比7%増となったことが、同国の電力網規制当局のデータで明らかになった。
これは、猛暑が国内を襲った6月四半期の10.1%増よりは緩やかだが、より涼しかった3月四半期の3.3%増よりは速い。
データは、人口1億人以上の国の中で過去10年間の電力需要増加率が最も高かったバングラデシュでの電力使用量の増加が、異常気象の影響を受けた世帯によって牽引されていることを示している。
住宅部門による電力消費の増加は、産業部門の消費が電力需要の増加の中心となっているインドやベトナムなどの他のアジア発展途上国とは対照的である。
1億7000万人以上の人口を抱えるバングラデシュは、中国に次ぐ世界第2位の衣料品輸出国であり、ウォルマート、Hなど世界的小売業者に衣料品を供給している。エネルギー経済金融分析研究所のバングラデシュ担当主任エネルギーアナリスト、シャフィクル・アラム氏は「バングラデシュの電力需要は、主に家庭によるものであるため、政治的不安定性にもかかわらず増加し続けるだろう」と述べた。
「過去に比べて夏は長く暑いものとなり、家庭での冷房需要が高まっている」と同氏は述べ、過去10年間で住宅需要は産業需要の2倍以上のペースで伸びていると付け加えた。
国際エネルギー機関のデータによると、バングラデシュの産業による電力使用の割合は2010年の56.7%から2019年には44.8%に低下し、2020年と2021年には家庭が産業よりも多くの電力を送電網から利用している。
アナリストや業界の専門家は、国内生産が不十分で、同国の再生可能エネルギーの生産量が世界最低水準にあることから、電力消費の性質上、化石燃料の輸入に対する需要は持続すると述べている。
アラム氏は「石炭の世界的な価格下落により石炭火力発電所の利用は増加するとみられるが、石炭価格が競争力を維持するため、発電におけるガスの寄与は若干低下する傾向にある」と述べた。
住宅電力消費の増加により、バングラデシュは燃料炭の輸入を増やさざるを得なくなり、分析会社クプラーのデータによると、同じ期間に石炭火力発電がほぼ3倍になったため、最初の7か月間で燃料炭の輸入は26.6%増加して622万トンに達した。
一方、主な発電燃料である液化天然ガス(LNG)の輸入は、石炭火力発電が天然ガス火力発電のシェアを奪ったため、同時期に2.6%と大幅に低い伸びにとどまったことがクプラーのデータで明らかになった。
Bangladesh News/Financial Express 20240813
https://today.thefinancialexpress.com.bd/trade-market/power-use-grows-as-searing-heat-eclipses-economic-disruption-1723480658/?date=13-08-2024
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