中国のバイオディーゼル生産者はEUの高関税の影響で新たな販路を模索

[Financial Express]シンガポール、8月18日(ロイター):中国のバイオディーゼル生産者は、最大の買い手である欧州連合(EU)への供給が反ダンピング関税導入を前に枯渇する中、アジアで新たな輸出先を模索し、他のバイオ燃料の生産も検討していると、バイオ燃料業界の幹部やアナリストらが明らかにした。

EUは金曜日から中国製バイオディーゼルに12.8%から36.4%の暫定的な反ダンピング関税を課す予定で、昨年の輸出額が23億ドルだった浙江交通、河南俊衡、龍岩卓越集団といった大手生産者を含む40社以上が影響を受ける。

バイオ燃料業界の幹部らによると、一部の大手生産者は、すでに減少しているEU向けバイオディーゼル輸出を補うため、世界最大の船舶燃料ハブである中国とシンガポールの船舶燃料市場に目を向けている。

調査が進む中、2023年半ば以降、EUへの輸出は急減している。中国税関のデータによると、今年上半期の輸出量は前年同期比51%減の56万7440トンだった。

税関データによると、6月の出荷量は5万トン強に減少し、2019年半ば以来の最低となった。

ピーク時には、EUへの輸出は2023年に過去最高の180万トンに達し、その年の中国のバイオディーゼル輸出全体の90%を占めた。中国の税関統計によると、2023年最大の輸入国はオランダで、中国のEU向けバイオディーゼル出荷の84%を占め、ベルギーとスペインがそれに続いた。

中国のバイオディーゼル生産者は近年、レプソル、シェル、ネステなど持続可能な輸送燃料としてバイオディーゼルを使用している企業に補助金を交付するEUのグリーンエネルギー政策を最大限に活用し、巨額の利益を享受している。

中国のバイオディーゼル生産者の多くは、何百万もの中国料理店から集められた廃油を処理する数十人の労働者を雇用する個人経営の小規模工場である。バイオディーゼル輸出ブームが起こる前は、石鹸のような低価値の商品を製造したり、皮革製品を加工したりしていた。

しかし、このブームは長くは続かなかった。EUは昨年8月、中国と英国を経由して関税を逃れた疑いのあるインドネシア産バイオディーゼルの調査を開始し、続いて中国産バイオディーゼルが人為的に低価格に設定され、現地生産者より安い価格で販売されているとみられることに対し、14カ月に及ぶ反ダンピング調査を行った。

貿易業者は関税を見越して使用済み食用油(UCO)を買いだめし、原料価格が上昇した一方、中国からの供給に対する需要の減少を受けてバイオディーゼルの価格は下落した。

「米国と欧州の旺盛な需要に支えられてUCOの価格が高騰し、製品価格が急落しているため、企業は生き残るのに苦労している」と河南俊衡の最高マーケティング責任者ゲイリー・シャン氏は語った。

バイオディーゼルの主要種類である水素化処理植物油(HVO)の価格は昨年の平均価格の半分となり、現在は1トン当たり1,200~1,300ドルで、2022年にはピークの3,000ドルを下回るとシャン氏は付け加えた。

中国のコンサルタント会社、サブライム・チャイナ・インフォメーションとJLCによると、価格低下により、バイオディーゼル工場は7月に稼働率を平均して既存生産能力の20%未満に削減し、2023年初頭のピーク時の50%からさらに低下した。


Bangladesh News/Financial Express 20240819
https://today.thefinancialexpress.com.bd/trade-market/chinas-biodiesel-producers-seek-new-outlets-as-hefty-eu-tariffs-bite-1724001896/?date=19-08-2024