サウジアラビア、ロシアを犠牲にしてアジアにおける原油市場シェアを拡大

[Financial Express]オーストラリア、ローンセストン、12月3日(ロイター):サウジアラビアは11月にアジアの原油輸入シェアを取り戻したが、ロシアは原油の一部を放棄しており、これは市場動向の変化の初期兆候かもしれない。

LSEGオイル・リサーチがまとめたデータによると、世界最大の原油輸出国であるサウジアラビアからのアジアの輸入量は、11月には10月の1日当たり528万バレルから583万バレルに増加した。

一方、LSEGによると、最大の輸入地域であるアジアへのロシアの供給量は11月に10月の396万バレルから351万バレルに減少し、1月以来の最低となった。

データによれば、11月のアジアのサウジアラビアからの輸入量は55万バレル増加したが、ロシアからの輸入量は45万バレル減少した。

ロシアからサウジアラビア産へのシフトは、同国の国営石油会社サウジアラムコが11月積みの原油についてアジアの顧客に対する公式販売価格(OSP)を引き上げているにもかかわらず起こった。

アラムコのベンチマークであるアラブ・ライト級原油価格は、11月の地域ベンチマークであるオマーン/ドバイ平均に対して1バレル当たり90セント上昇し、2.20ドルのプレミアムとなった。

この値上げは、プレミアムが10月に約3年ぶりの安値に落ち込んだ後に行われたもので、値上げ当時はアジアの精製マージンが回復しつつあることを反映していると見られていた。

シンガポールの典型的な製油所でドバイ原油1バレルを精製して得られる利益は11月29日に6.62ドルに上昇し、現在の上昇傾向が始まった10月10日の1.95ドル以来240%上昇している。

アラムコの11月のOSPが上昇したにもかかわらず、サウジ原油は、同国西部の港から輸出される主な原油であるロシアのウラル原油を含む他の原油に比べてアジアで価格競争力が高まっている。

ドバイ原油の現物価格は11月29日、1バレル71.83ドルで取引を終えた。これはロシアのウラル原油の67.47ドルより4.36ドル高い。

このプレミアムは、1バレル5ドル以上で取引されていたここ数カ月の大半よりも低い。

ロシア産原油は、ロシアのバルト海港からアジアの目的地までの海上航行距離が長いため、輸送コストも高くなる。

ロシアのいわゆる「影のタンカー艦隊」に対するさらなる制裁が採用されるにつれ、こうしたコストも増加する可能性が高く、英国は先週、30隻の船舶に対して新たな措置を課し、合計は73隻となった。


Bangladesh News/Financial Express 20241204
https://today.thefinancialexpress.com.bd/trade-commodities/s-arabia-boosts-market-share-of-crude-oil-in-asia-at-russias-expense-1733248959/?date=04-12-2024