[Financial Express]ジュネーブ 12月10日 (ロイター) - 航空業界団体IATAのウィリー・ウォルシュ代表は10日、航空業界は2050年までに排出量実質ゼロを目指すが、持続可能な航空燃料(SAF)の生産と使用の目標を達成するのに十分なスピードで動いていないと述べた。
ウォルシュ氏はジュネーブで開かれたIATAの記者会見で「期待していたほどの進歩は見られず、必要なほどの進歩も見られていないのは確かだ」と述べた。
IATAのデータによると、現状では持続可能な航空燃料は世界のジェット燃料使用量のわずか0.3%程度を占めており、2025年までにわずか0.7%にまで減少すると予測されている。専門家は、航空業界が排出量目標を達成するには、グリーン燃料の生産率を急速に高める必要があると述べている。
火曜日に発表されたIATAの調査によると、2024年の世界のグリーンジェット燃料の生産量はわずか1トンで、1年前にIATAが予測した1.5トンを下回った。ウォルシュ氏は、グリーンジェット燃料を生産できるバイオ精製所が建設中で不足していると指摘した。バイオ精製所の多くは建設に多額の設備投資を必要とする。
IATAは、航空業界の進捗状況の透明性を高めるため、来年、世界的なSAFの取り組みをより適切に追跡するための新たなプロジェクトを開始すると発表した。
同氏は、生産設備への投資促進に役立つインセンティブの策定に関しては、欧州は米国に遅れをとっていると述べた。
2022年の米国インフレ抑制法(IRA)には、クリーンエネルギーへの数千億ドルの補助金が含まれており、退任するジョー・バイデン大統領の気候変動対策の代表的な法律とされている。
ウォルシュ氏は、ドナルド・トランプ次期大統領の政権がIRAに関してどのような対応を取るのか、またそれが進行中のSAF生産にどのような影響を与えるのかは不明だと述べた。
「この分野でもトランプ政権下ではかなりの進歩があった。だからこれは白か黒かの問題ではないと思う」と同氏は記者団に語った。
Bangladesh News/Financial Express 20241211
https://today.thefinancialexpress.com.bd/trade-commodities/global-airlines-could-miss-sustainable-fuel-targets-1733853670/?date=11-12-2024
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