アダニ、コロンボ港湾向け米国融資契約から撤退

アダニ、コロンボ港湾向け米国融資契約から撤退
[The Daily Star]インドのアダニ・グループは、ライバルである中国のプロジェクトに対抗するものとみられていたスリランカの港湾建設のための米国政府支援融資の要請を取り下げたと、同社の提出書類で明らかになった。

この動きは、ニューヨークでこの複合企業の億万長者創設者ゴータム・アダニ氏が贈賄計画の一環として国際投資家を故意に欺いたとして衝撃的な起訴状が出された数週間後に起こった。

子会社のアダニ・ポート・アンド・スペシャル・エコノミック・ゾーン社は火曜日の声明で、コロンボ西国際深海ターミナル建設のため米国国際開発金融公社(DFC)に5億5300万ドルの融資を要請していた件を取り下げたと発表した。

同社は、プロジェクトは「順調に進んでおり、来年初めの稼働開始に向けて順調に進んでいる」と述べた。

「このプロジェクトは、当社の内部留保と資本管理計画を通じて資金調達される」と同社は付け加えた。

この港の建設費は推定7億ドルで、中国が運営する同様の施設の隣に位置している。

DFCとの融資契約は昨年締結され、当時このプロジェクトはインド洋における中国の影響力の増大に対抗する手段とみなされていた。

スリランカは中東と東アジアを結ぶ世界で最も交通量の多い航路の途中に位置しており、その海上資産は戦略的に重要な意味を持っている。

インドと米国はこれまでも、スリランカのハンバントタ港に拠点を置くことで中国が軍事的優位に立つ可能性があると懸念を表明している。

11月にアダニが起訴された後、スリランカは港湾や4億4200万ドルの風力発電取引など、同複合企業の国内プロジェクトに対する捜査を開始した。

アダニ・グループは、米検察当局が同社の創業者と他の幹部らがインド政府関係者に賄賂を贈ったとして告発して以来、株価暴落で約550億ドルの損失を被ったと述べている。

石炭、空港、セメント、メディアにまたがる事業帝国を持つアダニ・グループは、過去の企業詐欺疑惑を乗り越え、昨年も同様の株価暴落に見舞われた。

空売り業者のヒンデンブルグ・リサーチが同社を「大胆な」企業詐欺と非難した報告書を受けて、同複合企業の2023年の時価総額は1500億ドル減少した。


Bangladesh News/The Daily Star 20241212
https://www.thedailystar.net/business/global-economy/news/adani-pulls-out-us-loan-deal-colombo-port-3773566