トランプ大統領の政策懸念とドル高で11月、アジア債券への外国からの資金流出が響く

[Financial Express]ロイター通信によると、トランプ政権下での米国の貿易政策変更への期待とドル高により投資家の投資意欲が減退し、11月にアジアの債券市場では7か月ぶりに海外からの資金流出が見られた。

規制当局や債券市場協会のデータによると、外国人投資家はインドネシア、タイ、マレーシア、インド、韓国の国内債券市場から純額19億2000万ドルを引き揚げ、4月以来初めて月間純売却を記録した。「市場はトランプ政権の発足がアジアに与える影響や米国金利の見通しを織り込み始めた」とANZのアジア調査責任者クーン・ゴー氏は述べた。

「来年の貿易制限の見通しは、この地域のポートフォリオフローの見通しにとって良い兆候ではない。」

11月5日の選挙での勝利を受けて、ドナルド・トランプ次期米大統領は、中国を含む米国の主要3貿易相手国に大幅な関税を課すと約束しており、強力な中国のサプライチェーンに依存する輸出に影響を及ぼす可能性がある。

外国人は約18億ドル相当のインドネシア国債を売却し、6カ月にわたる購入傾向に終止符を打った。

タイとマレーシアの債券市場は2カ月連続で海外からの資金流出に見舞われ、純額でそれぞれ約10億8,000万ドルと2億5,700万ドルとなった。

先月のトランプ氏の勝利後、ドルが2年ぶりの高値に急騰したことで、マレーシア・リンギット、タイ・バーツ、韓国ウォンはそれぞれドルに対して1.5%近く下落し、地域債に対する投資家の関心は薄れた。

一方、韓国国債は、2025年11月からFTSEラッセルの世界国債指数(WGBI)に組み入れられる予定であることから、10億7000万ドル相当の外国からの純流入があり、5か月連続の純購入となった。

外国人はまた先月、インドの債券市場にわずか1億4500万ドルの純増をもたらした。


Bangladesh News/Financial Express 20241215
https://today.thefinancialexpress.com.bd/stock-corporate/foreign-outflows-hit-asian-bonds-in-nov-on-trump-policy-concerns-dollars-rise-1734199512/?date=15-12-2024