[Financial Express]フランクフルト、3月20日(AFP):欧州中央銀行(ECB)のクリスティーヌ・ラガルド総裁は20日、米国と欧州の貿易戦争によりユーロ圏の成長率が0.5パーセントポイント押し下げられ、インフレ率が上昇する可能性があると警告した。
ドナルド・トランプ米大統領は、米国との間で多額の貿易黒字を抱える欧州連合(EU)からのすべての製品に25%の関税を課すと警告している。
ラガルド総裁は欧州議会で演説し、ユーロ圏20カ国は「特に貿易政策の変化の影響を受けている」と述べた。
ECBの分析では、米国の25%関税は初年度にユーロ圏の成長率を約0.3%押し下げる可能性があり、欧州が報復措置を取れば、落ち込みは最大0.5%ポイントになる可能性があると彼女は述べた。
ユーロ圏は近年、生産コストの高騰や主要貿易相手国からの需要低迷に悩まされ、すでにわずかな成長を続けている。
ECBは今月初めに発表した最新の予測で、ユーロ圏の今年の成長率はわずか0.9%、2026年には1.2%になると予測した。
同氏は、米欧貿易戦争により消費者物価の見通しも「大幅に不確実性が高まる」と警告し、近い将来にインフレ率が約0.5%上昇する可能性があると付け加えた。
ロシアのウクライナ侵攻後に急上昇したユーロ圏のインフレ率は、ECBの目標である2%に向けて徐々に減速し、3月には2.3%となった。ラガルド総裁は、推定値は「非常に高い不確実性」にさらされていると指摘しつつ、欧州連合(EU)に対し、世界的に貿易関係をより緊密にすることで対応するよう求めた。
「米国の貿易政策の現在の転換に対する答えは、世界中の貿易相手国とEU内の両方との貿易統合を減らすのではなく、増やすことであるべきだ」と彼女は語った。
「自由貿易協定を含む貿易統合は経済的繁栄の原動力であり、一方的な貿易措置から保護することができる。」
Bangladesh News/Financial Express 20250321
https://today.thefinancialexpress.com.bd/stock-corporate/ecbs-lagarde-warns-us-eu-trade-war-may-hit-growth-1742491630/?date=21-03-2025
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