幹細胞治療は脊髄損傷の改善に役立つ

[Financial Express]東京、3月22日(AFP):幹細胞治療が脊髄損傷患者4人のうち2人の運動機能の改善に役立ったことが、この種の研究としては初となる臨床研究で日本の科学者らが明らかにした。

重度の脊髄損傷による麻痺に対する有効な治療法は現在存在せず、日本国内だけでも15万人以上の患者が罹患しており、毎年5,000人が新たに発症している。

東京の慶応大学の研究者らは、成熟し、すでに特殊化した細胞を刺激して幼若な状態に戻すことで生成される人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使用して研究を行っている。

その後、慶應義塾大学の研究者らは神経幹のiPS由来細胞を使用して、異なる種類の細胞への成熟を促すことができる。

同大学は金曜日、200万個以上のiPS細胞由来細胞を脊髄に移植する手術を受けた患者2人の運動機能スコアが改善したと発表した。

同大学によると、1年間の監視の結果、4件の症例すべてにおいて深刻な有害事象は観察されなかった。研究の主な目的は、細胞注入の安全性を研究することだった。

公共放送のNHKは、2人のうち1人は事故で負傷した高齢男性だと報じた。男性は現在、支えなしで立つことができ、歩行の練習を始めているという。

NHKによると、研究を率いる慶大の岡野栄之教授は「iPS細胞を使った脊髄治療で世界初の成果を上げることができた」と語った。

岡野氏は、研究チームは、患者に治療を届けるための一歩となる臨床試験に移行したいと考えていると述べた。同大学は2019年に最初の研究に対する政府の承認を受け、2022年に最初の手術を実施した。

患者の詳細は非公開だが、研究チームは手術の14~28日前に負傷した患者に焦点を当てている。移植される細胞の数は動物での安全性実験を経て決定された。


Bangladesh News/Financial Express 20250323
https://today.thefinancialexpress.com.bd/world/stem-cell-treatment-helps-improve-spinal-cord-injuries-1742659216/?date=23-03-2025