[Financial Express]ロンドン、4月16日(ロイター):国際エネルギー機関(IEA)は、トランプ米大統領による貿易相手国への関税導入と報復措置により、世界の原油需要は2025年に過去5年間で最も低い伸び率となり、米国の生産量増加も鈍化するとの見通しを示した。
トランプ大統領の関税導入とOPEC加盟国による供給増加により、今月の原油価格は急落し、生産者の収入が減少した。IEAは、トランプ大統領の「どんどん掘れ」という呼びかけにもかかわらず、米国の石油業界は実際には活動を鈍化させる可能性があると指摘した。先進国に助言を行うIEAは火曜日の月次報告書で、今年の世界の石油需要は日量73万バレル増加すると予測した。これは、先月の予想である日量103万バレルから大幅に減少する。今回の削減量は、月曜日にOPEC加盟国が発表した減産量よりも大きい。
IEAは「4月初旬の貿易摩擦の急激な激化による世界経済の見通し悪化により、今年の石油需要の伸びの予測を引き下げた」と述べた。
「この格下げのおよそ半分は米国と中国で発生しており、残りのほとんどは貿易重視のアジア経済圏で発生している。」
73万バレル/日の伸びは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックにより需要が縮小した2020年以来の最低水準となる。IEAはロイターの質問に対し、パンデミックを除けば、54万バレル/日の伸びだった2019年以来の最低水準となると述べた。
IEAは2026年の最初の見通しで、不安定な経済状況と電気自動車の普及拡大により、需要の伸びがさらに鈍化し、69万ブプドになると予測した。
中国では、経済的な課題とEVへの移行により、長年にわたり石油消費量の増加を牽引してきた世界第2位の消費国における石油成長見通しが鈍化している。
世界の原油価格は、貿易摩擦とOPEC加盟国による5月の供給増額加速の決定を受け、今月13%下落し、1バレルあたり約64ドルとなった。IEA報告書の発表を受け、原油価格は火曜日に小幅下落した。
石油に依存する各国政府は価格下落による圧力にさらされており、政府は歳入減少に備えて債務増額や支出削減などの政策対応を準備している。
Bangladesh News/Financial Express 20250417
https://today.thefinancialexpress.com.bd/trade-commodities/world-oil-demand-us-supply-to-grow-more-slowly-on-tariff-tensions-iea-1744824613/?date=17-04-2025
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