[The Daily Star]欧州連合(EU)は、交渉が失敗に終わった場合、ドナルド・トランプ大統領の広範囲な関税に対する報復として、約1000億ユーロ(1130億ドル)相当の米国製品に関税を課す準備を進めていると、欧州の外交官らが水曜日にAFPに明らかにした。
トランプ大統領は3月以降、欧州に対し相次いで関税引き上げを実施しており、最大の措置として先月、EU製品の大部分に20%の関税を課し、その後、7月に期限が切れる90日間の関税停止を発表した。
現在、EU加盟27カ国と世界各国からの輸入品には10%の「基本」関税が課せられている。EUは全面的な貿易戦争を回避するため米国との合意を目指しているが、トランプ大統領の関税が再び発動された場合に備え、反撃する態勢を整えている。
EUの貿易政策を担当する欧州委員会は先週、交渉が合意に至らなかった場合、20%の関税に対する対抗措置として約1000億ユーロ相当の米国製品を対象とすると加盟国に伝えたとEU外交官2人が明らかにした。
製品の暫定リストは木曜日に公表される予定だ。
EUのマロス・セフチョビッチ通商担当長官は今週、欧州議会で、EU全体の輸出の70%が10%から25%の税率で課税されると述べた。
同氏は、医薬品から木材まで多くの分野について米国が貿易調査を進めており、「EUの米国向け輸出の約5490億ユーロ、つまり全体の97%」が最終的に関税の対象となる可能性があると警告した。
EU外交官らはどの米国製品が対象になるかは明らかにしなかったが、フィナンシャル・タイムズ紙は水曜日、ボーイング社の航空機が攻撃対象になるだろうと報じた。
わずか前日、フランスのエアバスのギヨーム・フォーリー最高経営責任者(CEO)はAFPに対し、交渉が失敗した場合、欧州は米エアバスの航空機の輸入に関税を課すべきだと語った。
フォーリー氏は「交渉が前向きな結果に至らなければ、より高いレベルの交渉を強いるために航空機に相互関税を課すことになるだろう。それが我々の望みだ」と語った。
委員会とボーイングはFTの報道についてコメントを拒否した。
Bangladesh News/The Daily Star 20250509
https://www.thedailystar.net/business/news/eu-plans-hit-eu100b-us-goods-tariffs-3890311
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