ECBは利下げを急ぐべきではないと理事が発言

[Financial Express]フランクフルト(ドイツ)、7月11日(AFP):欧州中央銀行(ECB)のイザベル・シュナーベル理事は、金曜公開のインタビューで、ECBは近い将来に再び金利を引き下げることを急ぐべきではないと述べた。

シュナーベル氏は金融ニュースサービス「エコノストリーム・メディア」に対し、「われわれは良い状況にある」と述べ、ユーロ圏全体の製造業や経済成長の好調なデータや、銀行が現行金利が借り手を遠ざけていないと報告していることを指摘した。

シュナーベル氏は「製造業は改善を続けており、驚くべきことに、将来予測指標はすべて上昇傾向を続けている」と述べ、「追加利下げのハードルは非常に高い」ことを意味している。

ユーロが最近対ドルで上昇したことでインフレ率がECBの目標である2%を下回る可能性があるかとの質問に対し、シュナーベル総裁は懐疑的だと答えた。

シュナーベル氏は「為替レートの上昇が基調的なインフレに下押し圧力をかけるという懸念は誇張されている」と述べた。

彼女は、多くの欧州の輸入業者は、輸入コストの低下分を消費者に還元せず、自らの懐に入れる可能性が高いと主張した。

彼女は、最近のユーロ高自体がユーロ圏の経済活力の回復を反映していると付け加えた。

シュナーベル氏は「中期的にインフレ率が継続的に下回るリスクはないとみている」と述べた。

シュナーベル氏は最近、ポルトガルで行われた欧州中央銀行のイベントで米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長と会談し、ドナルド・トランプ大統領が利下げの迅速化を求めるなか、FRBが独立性を維持できると「楽観的」だとさらに述べた。

シュナーベル氏は「独立性の具体的な利点の一つはリスクプレミアムが軽減されることだ」と述べ、トランプ氏の攻撃は自滅的になる可能性があると警告した。

「FRBの独立性に異議を唱えることで、リスクプレミアムが上昇し、金利が下がるどころか上がる可能性がある。」

ECBは次回の金利設定会合を7月24日に開催するが、大半の観測者は7回連続の利下げ後も金利を据え置くと予想している。


Bangladesh News/Financial Express 20250712
https://today.thefinancialexpress.com.bd/trade-market/ecb-should-be-in-no-rush-to-cut-rates-board-member-says-1752254366/?date=12-07-2025