インドの燃料輸出は、製油所の稼働率とエタノール混合の増加により、数年ぶりの高水準に急増した。

[Financial Express]ニューデリー、9月24日(ロイター):インドの石油精製会社は、原油処理能力の拡大と国内のエタノール混合増加により海外市場への燃料供給に余裕が生じたことにより、ガソリンとディーゼルの輸出を数年ぶりの高水準に増やしているとトレーダーやアナリストらが明らかにした。

原油の約3分の1をロシアから調達しているインドの精製業者は、生産量を増やし、余剰バレルを海外に振り向けている。

2022年2月にロシアによるウクライナ侵攻を理由に欧州と米国が制裁を発動した際、精製業者が割安のロシア産原油に目を向けたことから、輸出の増加は欧州の冬季暖房用燃料需要を満たすとともにインドの精製マージンを支えることが期待されている。

ワシントンDCは、インドがロシア産原油を低価格で輸入し、精製燃料を高値で転売して不当利得を得ていると非難している。インドは自国の購入によって市場が安定していると主張している。

コンサルタント会社ウッド・マッケンジーによれば、インドの原油処理量は今年、日量13万~16万バレル増加して約551万バレルに達し、ガソリン輸出量は過去最高の約40万バレルに達すると予想されている。

会社の方針により匿名を条件に語ったインドの石油精製会社の関係者は、モンスーンシーズンの国内需要の低迷と定期メンテナンスによる停止の減少により輸出が増加していると語った。

データ提供会社のクプラーは、インドの2025年のガソリン輸出量を主にアジア向け38万7000バレル/日と予測している。

ウッドマックのアナリスト、プリティ・メータ氏は「ガソリン輸出の伸びは、国内ガソリン消費におけるエタノール混合比率の上昇に支えられている」と述べた。

世界第2位の原油輸入国かつ消費国である中国は、ガソリンへのエタノール混合率を2023年の12%から今年20%に引き上げた。

リライアンス・インダストリーズやマンガロール製油所・石油化学会社を筆頭とする精製会社は、今年初めから51%上昇し、1バレルあたり約11~12ドルとなっているアジアのガソリン価格の高騰を活かすため、輸出を増やしている。

ロイターのコメント要請に対し、両社は直ちには応じなかった。

アナリストらによると、欧州と中東での大規模な製油所メンテナンスのため、第4四半期には世界的な供給が逼迫する可能性があるため、インドの軽油輸出も今年は4年ぶりの高水準に達すると予想されており、大半は冬の暖房需要を満たすために欧州に向けられるという。

ウッド・マッケンジーは、インドの2025年の軽油輸出量が61万~63万ブプドに達すると予想しているが、クプラーの予測は56万ブプドとなっている。

コンサルタント会社エナジー・アスペクツによると、インドの輸出が増加しているのは、サウジからの出荷が10~11月に日量30万バレル減少して40万バレル前後になる見込みで、アラムコの製油所数カ所でメンテナンスが予定されているからだという。

こうした変化の兆しとして、リライアンス・インダストリーズは8月下旬、大型原油タンカー「アトコス」で約200万バレルの軽油を欧州に輸送した。船舶追跡データとシンガポールに拠点を置く燃料トレーダー2社によると、これは輸送量の増加に対応するため、異例の動きとなった。軽油は通常、小型の製品タンカーで輸送される。

欧州連合(EU)は7月にロシアに対する第18次制裁措置を発表し、6ヶ月の移行期間を経てロシア産原油を原料とする石油製品の輸入を停止すると発表した。この例外措置は、ノルウェー、英国、米国、カナダ、スイスからの輸入には引き続き適用される。


Bangladesh News/Financial Express 20250925
https://today.thefinancialexpress.com.bd/trade-commodities/india-fuel-exports-surge-to-multi-year-highs-on-higher-refinery-runs-ethanol-blending-1758739621/?date=25-09-2025