[The Daily Star]バングラデシュだけでも、成人の糖尿病患者数は約2,000万人に達し、急速な都市化、食生活の変化、そして運動不足により、その割合は増加の一途を辿っています。成人の多くは1日の大半を仕事で過ごすため、職場は糖尿病の予防、早期発見、そして管理にとって極めて重要な場となっています。
毎年11月14日に祝われる世界糖尿病デーは、インスリンの発見によって世界の糖尿病治療に変革をもたらしたフレデリック・バンティング卿の生誕記念日です。1991年に国際糖尿病連合(IDF)と世界保健機関(WHO)によって設立されたこのキャンペーンは、現在では世界最大規模の糖尿病啓発キャンペーンとなり、160カ国以上で10億人以上の人々に啓発活動が行われています。毎年特定のテーマが掲げられており、2025年の重点テーマである「職場における糖尿病についてもっと知り、もっと行動する」は、糖尿病啓発と職場の健康の関連性を強調しています。
世界的な課題
IDF糖尿病アトラス2024によると、世界中で推定5億3,700万人の成人が糖尿病を患っており、その数は2030年までに6億4,300万人、2045年までに7億8,300万人に増加すると予測されています。驚くべきことに、半数以上が未診断のままです。
職業上の健康のつながり
職場環境は、日々の栄養、運動、そしてストレスパターンに大きな影響を与えます。不規則な食事、長時間の座りっぱなし、栄養価の高い食品へのアクセスの不足は、代謝障害のリスクを高めます。糖尿病の従業員は、勤務時間中の血糖値の維持から適切な食事の確保、そして病状の目立たない管理まで、実務上の課題に直面することがよくあります。適切なサポートがなければ、糖尿病は欠勤、生産性の低下、そして医療費の増加につながります。
「もっと知る」と「もっと行動する」の実践
キャンペーンの「もっと知る」要素は、職場におけるリスク要因、早期警告サイン、そして定期的なスクリーニングの重要性に関する教育を促進します。簡単な啓発活動、健康増進イベント、そして医療専門家との連携は、未診断の症例を特定するのに役立ちます。
「もっとやる(もっとやること)」の項目では、組織が実践できる具体的な対策が強調されています。より健康的な食事の選択肢の提供、運動休憩の促進、支援サービスによるストレス軽減、血糖値測定と投薬のための時間確保、自己管理を支援するテクノロジーの導入などが挙げられます。これらの対策は、臨床現場を超えた生活習慣の改善と定期的なモニタリングを重視する米国糖尿病協会(ADA)の2025年版ケア基準にも合致しています。
バングラデシュの状況
バングラデシュの繊維、工業、サービス部門は、座りがちな労働と健康意識の低さにより、代謝リスクの高まりに直面しています。雇用主、保健当局、そしてバングラデシュ糖尿病協会やバングラデシュ内分泌学会などの団体による協調的な取り組みは、スクリーニングプログラム、健康教育、職場におけるライフスタイル介入を支援することができます。
まとめ
2025年キャンペーンは、意識啓発と行動を結びつける必要性を強調しています。糖尿病に関する教育、予防、そして管理を職場の医療システムに統合することで、国民の疾病負担を軽減し、生活の質を向上させることができます。責任を共有することで、組織は糖尿病に関する情報に基づいた職場を構築し、知識が有意義で持続的な健康につながるようにすることができます。
Bangladesh News/The Daily Star 20251114
https://www.thedailystar.net/supplements/world-diabetes-day-2025/news/world-diabetes-day-2025-enhancing-workplace-diabetes-awareness-and-action-4034671
関連