米国の反発の中、専門家らが国連の気候変動報告書の作成に取り組む

[Financial Express]パリ、12月1日(AFP):ドナルド・トランプ米大統領が地球温暖化に関する国際的合意を「でっちあげ」とみなして異議を唱える中、約600人の専門家が1日、国連の次期主要気候変動報告書の作成に着手した。

パリ郊外で5日間の会合を主催しているフランスのモニーク・バルビュ環境移行大臣は、多国間主義が弱まる中で、科学者らの「極めて貴重な」仕事は極めて重要だと語った。

「私たち全員が懸念すべきことがある。ソーシャルメディアや新聞、さらには政策立案機関の中枢において、気候関連の偽情報が増加していることだ」とバルビュー氏は述べた。

「あなたたちの研究の成果を否定する人が多すぎます」と彼女はサン=ドニの高層ビルに集まった100カ国以上の専門家たちに語った。

彼らの活動は、9月の国連演説で気候変動を「史上最大の詐欺」であり「でっちあげ」と呼んだ大統領の米国政権によって困難に直面している。

次回のIPCC報告書の主執筆者の一人は、トランプ政権の命令によりNASAの主任科学者の職を解雇された米国の気候専門家キャサリン・カルビン氏である。

「例えば、気候変動の原因に関するアメリカ政府の発言、それがでっちあげだという発言は、われわれにとっていまだに非常に驚きだ」と、匿名を条件にフランス環境移行省の当局者は述べた。

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が2023年に発表した前回の報告書では、世界は2030年までに1.5℃の温暖化閾値を超えると警告していた。

国連は現在、安全限界が懸念されていたよりも早く破られ、激しい嵐、洪水、干ばつ、そして自然への不可逆的な変化のリスクが大幅に増加するだろうと述べている。

フランスでの会議は、2028年か2029年に公表される予定のIPCC第7次評価報告書(AR7)に至るプロセスを開始するものとなる。


Bangladesh News/Financial Express 20251202
https://today.thefinancialexpress.com.bd/world/experts-work-on-un-climate-report-amid-us-pushback-1764612202/?date=02-12-2025