バングラデシュ経済協会(BEA)は昨28日、付加価値税(VAT)は社会の不平等を拡大するとして反対を表明した。
BEA前会長のアブル・バルカト氏はイベントで、VATは富裕層と貧困層の不平等を拡大する間接税だと話した。BEAはこのイベントで49ページに及ぶ"影の予算"を提案した。
政府はVAT税率を上げるのではなく、所得税により重きを置いて歳入不足の解消に当たるべきだとアブル氏はいう。
政府は7月1日から現行の複数税率やパッケージVATを廃止し、国内で入手できる商品やサービスの大部分に一律15%のVATを賦課しようとしている。
BEAが提示した2017-18年度の"影の予算"規模は9兆1479億タカ(12兆6193億円)で、政府が6月1日に提出するとされる予算の2倍以上の数字だ。
予算総額の79%に当たる7兆2531億タカ(10兆55億円)は政府歳入で賄われる。残りの1兆8948億タカ(2兆7380億円)は赤字予算で、金融システムや貯蓄商品の売り上げから賄われる。
BEAはマネーロンダリングの防止やブラックマネーの回収など、歳入増加につながる21項目の新たな収入源に言及した。
アブル氏は政府に対し、2兆タカ(2兆7590億円)のブラックマネーを回収し、次会計年度の歳入に加えるよう勧告した。
また、政府はマネーロンダリング防止により、歳入額をさらに2兆5千万タカ(3兆4487億円)増やすことができると話す。
さらに国内の外国籍住民に対する課税も求めた。
これらの収入源が適切に機能すれば、政府は外国の資金に頼る必要がなくなるという。
BEAは、現在300万人いる納税者識別番号(TIN)の保有者数を500万人にすべきだという。また税金を納めているのはわずか100万人で、これを250万人にすべきだとした。
年に1千万タカ(1379万円)以上納税をしているのはわずか46人だが、BEAの見積もりでは少なくとも5万人はその額の税金を払うべきだとする。
イベントにはBEAのジャマルッディン・アーメド事務局長も参加した。
The Daily Star May 29 2017
http://www.thedailystar.net/business/govt-should-focus-income-tax-instead-vat-1412293
翻訳:長谷川
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