日本貿易振興機構(ジェトロ)の調査によると、中国で活動するほとんどの日本企業は、生産コストを下げるため、インドに次ぐ投資先としてバングラデシュを選択した。
中国での活動や拡張の低迷を受けた企業は、主にバングラデシュやインド、ベトナム、タイで業務を拡大している。
日本の公式な貿易・投資振興機関によると、中国で活動する日系企業のうち71.7%がバングラデシュで、78.2%がインドで、66%がベトナムで、60.9%がタイでの事業拡大を望んでいる。
1987年以来このような調査を行っているジェトロは、世界20ヶ国にある1万78社から意見を聞いた。去年は10月から11月に、企業の最高責任者から直接インタビューをとって調査した-アジア・オセアニア日系企業の調査2014-。
バングラデシュはそれらの国の中で、もっとも安い労働者賃金を提供している。調査によればバングラデシュの工場労働者の賃金は月100ドルで、二番目に安いのはカンボジアの113ドルだ。
日本の投資家はまた、バングラデシュはコスト削減のため広い余地があると感じている。調査では経営者の84%がそう考えていた。
日本と比較したバングラデシュの生産コストはおよそ半分以下(48・7%)で、中国の77%、ベトナムの71%よりかなり低い。
日本企業のトップは2015年、バングラデシュでより良い貿易の機会があると感じている。調査対象のCEOの71%が、バングラデシュ国内で利益が上がることを予測している。
日曜日、ジェトロのダッカ事務所が調査の詳細を発表した。
しかしながら調査は、基礎教育と職業訓練を提供することが、バングラデシュの労働者を向上させるために不可欠だと強調した。
調査対象国の中でバングラデシュは労働者の質が最も低い。研究はバングラデシュ労働者の生産性平均は31.6%で、スリランカの77.8%、パキスタンの68.4%、中国の44.4%、インドの42.1%と比べて最も低いことを示している。
研究はバングラデシュ政府が域内貿易を高めるために、アジア・オセアニア地域の国と自由貿易協定(FTA)を調印するよう提案した。
FTAを最高度に利用することが描かれた調査は、繊維製品の貿易に従事する企業によって準備された。
「FTAは一般的な関税特恵システムだけではなく、アジア・オセアニア地域の国々の貿易を促進するための手段である。この文脈に沿って言えば、バングラデシュはFTAについて真剣に考えるときである」と調査は言う。
日本の実業家たちは、過度な中国依存を減らすため2008年に政府が打ち出した「中国プラス1」の方針以来、他の国に投資を移してきた。
バングラデシュ銀行によると、2013年の日本からの投資は前年に比べて3倍上昇し、9437万ドルに達した。
バングラデシュは日本から車や電化製品、予備部品を輸入することで、二国間の貿易バランスは日本に向かってずしりと傾いた。一方バングラデシュから日本へは繊維製品、皮革、皮革製品、履物を輸出している。
輸出振興局のデータによると、2012ー13年度のバングラデシュの日本向け輸出は、前年の6億52万ドルに対し、7億5027万ドルだった。
バングラデシュ銀行によれば、2012-13年度のバングラデシュの日本からの輸入は、前年の14・5億ドルに対し、11・9億ドルだった。現在180以上の日系企業が、バングラデシュで事業展開している。
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