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途切れない水供給やディーゼルポンプよりも費用面で優れていることから、太陽光エネルギーを利用した灌漑が農家の間で人気になっている。
社会基盤開発株式会社(IDCOL)によると、2012年以降、2万3千ビガ以上の水田に358基の太陽光灌漑ポンプが導入されたという。
国営金融機関IDCOLでは、ディーゼルへの依存を減らすため、再生可能エネルギーを用いた灌漑設備の導入に助成金を出している。
IDCOLのSM モニルール イスラム副社長によると、太陽光を利用した灌漑システムの導入率はここ2年間で急成長したという。
「太陽光灌漑ポンプはディーゼルポンプよりも低コストで、安定した水供給を保証します。これが導入が急増した主な理由の一つです」
バングラデシュは年間320万トンのディーゼル燃料を消費し、そのうち40%は143万2千基ある灌漑ポンプに使われる。
バングラデシュ農業開発会社のデータによると、乾季は合わせて544万8千ヘクタールの灌漑用に、32万基のポンプが電気を使って動いているという。
ボロ米シーズンには灌漑に1700~1800メガワット程度の電力が消費されている。
「太陽光灌漑の拡大はそういった依存性を減らします」
イスラム副社長はいう。
IDCOLのデータによると、2014年、太陽エネルギーで動くポンプの導入数はわずか71基だったが、翌年は175基に急増したという。8月には94基の太陽エネルギー灌漑ポンプが導入された。
太陽光ポンプの多くは北部や東部地方で導入されたものだ。
IDCOLの職員によると、太陽光ポンプ1基の平均発電力は10.2キロワットで、65ビガの水田を灌漑できるという。
「太陽光灌漑システムには膨大な可能性があります」
職員によると、IDCOLは現在まで471基の太陽光灌漑ポンプを承認したという。
始めは農民たちの心をつかむことが困難だった。農地の水供給用に太陽光ポンプを貸し出す企業の一つ、ソーラーガオ株式会社のスフィ イクバル アーメド代表取締役社長は話す。
コスト削減は、農民たちが太陽光灌漑ポンプに抱く興味の主要な要素の一つだ。
ソーラーガオでは、ボロ米シーズンは1ビガの水田灌漑に5千タカ(6623円)から6千タカ(7947円)の料金を付けている。ディーゼルポンプで同じ面積に水を引く場合、7千タカ(9272円)から7500タカ(9934円)かかる。
「農家は必要な時に農地を灌漑できるかどうかも気にかけています」
乾季の間、特に北部では帯水層の水面低下の影響で、浅い管井戸からは水を得られず、農地を適切に灌漑できないのだ。
だが太陽光灌漑システムでは、地下20メートルにポンプを設置することで水を汲み上げられるようになるとアーメド社長はいう。
「ですので乾季の間も問題なく水が手に入ります。今や農家は、太陽光灌漑ポンプを使って水を得ようと、我々の事務所に押し寄せています」
ディナジプール(Dinajpur)一帯では乾季になると水面が大幅に低下するため、ポンプに大きな需要がある。
ソーラーガオは現在まで100基の太陽光灌漑ポンプを設置し、2016年内にはその数を200基まで増やすことを目指す。
しかしながら14万4千平方キロメートルの土地に1億6千万人が住んでいるこの国では、土地不足が懸念事項だ。
15キロワットの太陽光ポンプを導入するには1ビガの土地を要する。
「我々は太陽光灌漑ポンプを設置した土地で、別の作物を栽培できるようなやり方で太陽光パネルを設置しています」
国の支援なしに太陽光ポンプを維持できるかも懸念事項だ。
現在IDCOLでは、太陽光灌漑システムに対して50%の助成金を提供している。企業が灌漑だけに頼って生き残るのは厳しいとアーメド社長はいう。
農家では一年中灌漑を必要とするわけではないため、灌漑のみを目的として太陽光パネルを設置した場合、生き残ることは非常に難しい。
「存続性のある仕組みを作るため、このエネルギーシステムの年間を通した複数の利用法を見出す必要があります。我々はそのために取り組んでいます」
アーメド氏は話した。
The Daily Star Oct 07 2016
http://www.thedailystar.net/business/solar-irrigation-pumps-winning-farmers-hearts-1295278
翻訳:長谷川
#バングラデシュ #ニュース #太陽光エネルギー #灌漑
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