布地節約ソフトウェア

布地節約ソフトウェア
国内衣料品メーカーが生産費用の削減に必死になっているまさにその時、シンガポールに本拠を持つソフトウェア会社"スレッドソル"は布地のムダを減らすための解決法を思い付いた。

スレッドソルのソフトウェアを使えば、布地の無駄を0.5~1%削減することが期待できる。同社の共同設立者で最高経営責任者のマナシジ ガングリ氏は昨日、デイリースターのインタビューで話した。

言い変えるなら、衣料品メーカーはこのソフトウェアにより、布地代を8~10パーセント節約できるとガングリ氏は話す。布地は衣料品の主要部分で、それ以外は装飾品で構成される。費用のおよそ70%は布地に費やされるのだ。

ガングリ氏によると、多くの工場では手作業による非効率な切断工程のせいで、長い間布地をムダにしてきたという。現在は25ヶ所の衣料品工場がこのソフトウェアを使っているという。

手作業で服地を切り出すにはより多くの布地が必要となるが、スレッドソルのソフトウェアは計画的な方法を提供してくれる。このソフトウェアは一定数の衣服の製造にどれだけの布地が必要かを査定する。その結果ムダが減るのだという。

このソフトウェアの需要は、通常布地を手作業で切断しているバングラデシュやベトナム、カンボジアを筆頭に、世界的に増えているという。

スレッドソルは現在まで13ヶ国、95ヶ所の工場にこのソフトウェアを提供した。提供した工場では毎日250万着の衣服が製造されているという。これらの会社は毎年およそ25億ドル(266億円)を売り上げている。

「ここでは衣料品ビジネスが年々拡大しているため、このソフトウェアに可能性があります。我々のビジネスはバングラデシュで年間300%で成長しています」

昨年スレッドソルは300万ドル(3億2千万円)相当のソフトウェアを輸出した。
「今後6年間で1億ドル相当のソフトウェアを輸出することが目標です」

バングラデシュ市場は急激に発展しつつある。中国が衣料品部門で生産費用増加と熟練労働者不足の影響で競争力を失ったため、発注先が中国から他国へシフトしているからだ。

「実際、私はバングラデシュで生産力の高い工場を探しています。ビジネスの監督をするため、ダッカ(Dhaka)には事務所があります」
スレッドソルのソフトウェア価格は4万5千ドル(480万円)から7万5千ドル(800万円)だという。

バングラデシュは綿花を生産しておらず、布地を主に中国やパキスタン、インドといった外国から輸入しているため、国内でのこのソフトウェアに対する需要は高い。若きソフトウェア技術者のガングリ氏はインドの西ベンガルで生まれで、衣料品産業の経験はない。

だがガングリさんの妻は衣料品工場の生産性に関連した仕事に就いていた。彼女が布地代を削減できるソフトウェアを開発するというアイデアを授けてくれたのだという。

ガングリさんは4年前、3人の友人とこのビジネスを始めた。
「我々のビジネスの成長は桁違いです。今後2年間で複数国に11ヶ所の事務所を新しく設置します」
スレッドソルの初期資本は320万ドル(3億4120万円)だとガングリさんは補足した。

バングラデシュ/The Daily Star Nov 11 2016
http://www.thedailystar.net/business/new-software-help-garment-makers-reduce-fabric-waste-1312852

翻訳:長谷川 
#バングラデシュ #ニュース #衣料品メーカー #生地節約