7%の成長が可能~バングラデシュ経済の未来は明るい~

バングラデシュの成長をより軌道に乗せたい場合は、インフラ不足、生産性のギャップ、輸出拠点の多様化の対応に取り組むべきである。スタンダードチャータード銀行は、その最新の報告書で述べている。 

国はインフラ不足にこつこつ取り組むだけでも、今後10年間で7%以上成長する可能性を持っている。 

混雑により260キロの旅行が20時間かかる、国の主要港と主要な工業地帯を結ぶダッカ-チッタゴン4車線高速道路ルートが決定的であると、ラディカ・カクSCB(スタンダードチャータード銀行)南アジアのエコノミストは報告書で述べた。

2010年以降、プロジェクトのうち49%だけが完了した。これは経済成長へ水を差す「バングラデシュの一瞥」である。報告書でそう述べた。

また鉄道インフラの改善を政府へ呼びかけた。鉄道インフラの「不良状態」の代名詞であるインドですら30%だったのに対し、貨物輸送のわずか12%だけが輸出された。

インフラの不備の結果、国内の輸出コストは他の衣類輸出国に比べほぼ倍だと報告書は言う。 

輸出コストは、他の衣類の輸出国は1コンテナあたり平均600ドルとは対照的に、バングラデシュでは1コンテナにつき1025ドルかかる。 

報告書は、生産性でいえば、現在の他国との差異は、賃金による優位性でそれは最終的に衰えるから、早く決着をつけなければならないとし、他のアジア諸国よりも遅れていることも指摘した。

これは特に、米国へ衣料品輸出することで食べていけるように態勢を整えているベトナムに光をあてた。
 
報告書はまた、バングラデシュが過去10年間で変化がない輸出品目の多様化を提案した。国内の楽観論に関わらず、わずか輸出の0.5%しか占めない医薬品部門にくらべ、衣類はまだ80%を占めている。
 
これに注目し、多様化のため総合的な産業戦略を求めた。ビジネス環境やインフラは、他領域の製造業に推進力を提供するため、改善されなければならない。 

SCBはまた。公共投資が伸び、国は税金の対GDP比を上げるために苦労しているとし、インフラプロジェクトにより多くの民間の参加を呼びかけた。

GDPの1.1%に抑えたまま、インフラプロジェクトへ民間参加を奨励するため、国は、政府の意思決定の透明性と適時性を改善し、政府の約束の厳格な実施を確保する必要があるとレポートは述べた。