果樹栽培のパイオニア(前)

Hangsopoti Mistry holding litchis produced at his orchard. PHOTO: STAR

Hangsopoti Mistry holding litchis produced at his orchard. PHOTO: STAR

「ローマは1日にして成らず」

ピロジプール県ナジルプール郡サカリカティ(Sakharikathi)ユニオンタラブニヤ村の50代の果樹栽培者、ハングソポティ ミストリィ(Hangsopoti Mistry)さんはこの格言を正しく理解しているはずだ。経済的に自立することを求め、小さく、それでも確実に意欲を失うことなく一歩一歩進んできた。そしてここ数年、まさに文字通り成果を生み出している。

ハングソポティさんは家庭の事情で高等教育を修了することができなかった。父親のプロフロ ミストリィ(Profullo Mistry)さんの後から田んぼに行き、季節ごとに稲を育て、小さな利益を得るしかなかった。

40歳の時、ハングソポティさんはあるテレビ番組に目を奪われた。
「私はよく農業の番組を見ていました。特にBTVで放映される果樹栽培に関するドキュメンタリーを楽しんでいました」
ハングソポティさんは思い出す。

そんなときシャトキラ県の親戚を訪問して、実り豊かなナツメの果樹園を見た。そして思った。果実を育てることができないだろうかと。

挑戦することを決意したハングソポティさんは20万Tkの融資を受け、さらに親戚から25万Tkを集め、タルタル川そばの1エーカーの土地でナツメ栽培を始めた。隣人たちは笑った。誰もタラブニヤ村で果樹園を持てるとは思わなかったから。

翌年、ディナジプールで集めたライチを100本植えた。彼は徐々に果樹園を拡大した。今ハングソポティさんは350本のムジャファプリ(mujaffapuri)ライチ、中国の3品種、800本のアムラパリとモリカ(mollika)マンゴー、オレンジ、マルタを栽培している。

「木は息子のようなものです。いつも細心の注意を払っています」
ハングソポティさんはいう。収穫した果実はタラブニヤ村や近隣の村で大きな需要がある。果樹園を訪問する卸売業者にも販売する。

「私は決して果実に化学薬品を使いません。開花期に農薬を使用するだけです。みんなここの果実がおいしいのを知っています」

The Daily Star May 11 2016
http://www.thedailystar.net/country/pirojpurs-pioneer-orchardist-1221985