世界銀行の"2016年世界発展報告書"によると、近年バングデシュではデジタル技術が急速に普及しているにもかかわらず、情報通信技術(ICT)部門の割合は全職業の0.5%以下でしかないという。
インドでは約1%、ケニアでは約0.5%としている。
政府は"デジタルバングラデシュ"の実現に向けて歩みを始めているが、高速インターネットや携帯電話の普及による恩恵はいまだ行き渡っていないようだ。
バングラデシュでは約1億3000万人の携帯電話加入者を背景としたデジタル技術が確立されつつある。しかしインターネット未接続者数においては世界5位でもある。
「デジタル技術へのアクセス強化により、発展の促進や産業創出、公共サービスの向上が実現できます」
世界銀行はいう。
報告書は16日、ダッカのアマリホテルにおいて、ジュナイド アーメド パラク情報通信技術担当国務大臣や世界銀行バングラデシュ・ブータン・ネパール担当責任者のキミアオ ファン(Qimiao Fan)氏によって発表された。
バングラデシュでは携帯端末からの銀行決済により、貧困層にまで金融が開かれた。政府は電子取引による買い付け(e-GP)の投入も行っている。
加えて郡単位でもビジネスにデジタル技術を取り入れており、時間やコストの削減、透明性の強化、買い付けにおける競合が促進されている。
政府は国内初となる国立データセンターの設置も行った。200を超える政府関係ウェブサイトの窓口となり、公共部門をICTで利用する際、高い信頼性や効率性を保証する。
バングラデシュでの携帯電話製造費用は世界で最も安い水準だが、インターネット料金は高額なままだ。世界銀行によればバングラデシュ国内には約1億4800万人のインターネット未接続者がいるという。
だがバングラデシュ通信規制委員会によると、国内におけるインターネット接続者数は3月で6120万人だった。
報告書の共同作成者であるデーパク ミシュラ氏は2つのデータ間の齟齬を認め、差異を生じさせた主要な理由を3つ指摘する。
The Daily Star May 17 2016
http://www.thedailystar.net/business/digital-dividends-still-far-1225039
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