ボリシャル管区ピロジプール県(Pirojpur)サダル郡(Sadar)ウッターシャンカルパサ村(Uttar Shankarpasa)出身のフェルドウス ホサインさんは、5年生の時、奨学金認定を受けるくらい優秀だった。だがHSC(Higher School Certificate)に合格後、若者がしばしばそうなるように青春の蹉跌をきたした。悪い仲間と共に無為な日々を送ったのだ。
フェルドウスさんはクルナ(Khulna)にあるカレッジに入学してコンピュータサイエンスを学んだが、1年後には課程を終えることなくピロジプールに戻ってきた。かつて役人としてのキャリアを夢見た者にとって、現実と向き合うのは容易なことではなかっただろう。
「私は学校を修了できませんでした」
今27歳のフェルドウスさんは後悔する。
「ですがコンピュータなら、ある程度の知識があることに気づきました」
より実りある人生へと軌道修正しようと、フェルドウスさんは起業を考えた。
当然ながら、起業への道のりは険しかった。まずピロジプールで店舗を借りるため、親戚から8万5千タカ(11.4万円)を借りた。前金5万タカ(6.7万円)を支払い、残りでコンピュータを買った。
始めは控えめな起業だった。フェルドウスさんはお客の携帯電話に歌をダウンロードした。次に他の人をまねて身に付けた技術を使い、携帯電話サービスを始めた。さらにクルナの卸業者から購入したコンピュータ用部品の販売を検討した。だが知識や資本不足で計画は少しずつしか進められなかった。
「3年間はお客様との関係作りに専念しました。どんなビジネスでもお客様が一番大事なのです。需要に応じた最良の商品やサービスを提供することで、お客様から信頼を勝ち取るよう努力しました。今でもその努力は続けています」
The Daily Star June 14 2016
http://www.thedailystar.net/business/troubled-pirojpur-youth-adept-it-businessman-1239388
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