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不安と疲れを面に表した女性が、何度も繰り返し腕時計を見ていた。
日曜日の朝、ボナニのカコリ交差点近くに立ったモウムド カツンさんは、15分もの間ずっと人力車やオートリキシャを探していた。
彼女はまもなく就業開始のオフィスに早く着かなければならなかったが、どんな乗り物もつかまらなかった。
35歳の彼女はイライラしながら目的地に向かって歩き始めた。様子を見ていた特派員は彼女に話しかけるため、そばに近づいた。
「ここ数日と同じように、今日も私は遅刻しそうです」
ボナニバザール地区の企業で働くモウムドさんは話してくれた。
結局20分遅刻し、全部歩いたためものすごく疲れたと、彼女はのちほど電話で教えてくれた。
グルシャンボナニ地区のほとんどすべての場所ではここ一ヶ月ほどバスなどの通勤手段がないため、数百人の通勤客は彼女と同じように、毎日通勤に苦痛を感じている。
当局はセキュリティ上の理由からバスサービスを中断している。
グルシャンのホーリーアルチザンベーカリーへのテロ攻撃事件以降だ。ダッカ警視庁交通局の職員はいう。
7月1日、武装集団は高級飲食店を襲撃し、ほとんどが外国人の20人の人質を殺害した。12時間の膠着状態の中、2人の警察官も殺害された。
バスの運行はモハカリーグルシャン1を繋ぐ道路だけで見られた。
北ダッカ市(DNCC)のアニスル ホック市長はデイリースターに対し、8月9日、“代替措置”として30台のエアコンバスと500台の人力車が地域内を走るようになるだろうと話した。
一方どんな“代替方法”も取らずにバスサービスを中断したことに対し、多くの通勤客が腹を立てている。
「車を持っている人はどんな苦痛にも直面していないだろうが、私たちに大変な苦痛を感じています」
グルシャン2の文具店で働くカリムローさんはいう。
通勤コストも増大している。
国際開発組織で働くサビール ホサインさんはミルプール11にある自宅からグルシャン2のオフィスへバスで通うのに、以前は25タカ(32円)の運賃を払っていた。
だが最近カコリ交差点で降ろされ、オートリキシャでオフィスへ向かう。毎日追加で80(103円)~100タカ(129円)が必要になった。
オートリキシャやタクシーがこの地区で運行することを許可されているが、その数は十分ではない。
Three passengers compete to hire a CNG-run auto-rickshaw in the same area. Following the Holey Artisan attack, the authorities suspended bus operations at almost all the places in Gulshan and Banani, putting commuters in trouble. Photo: Rashed Shumon
デイリースターの特派員は昨日、カコリ、グルシャン1、グルシャン2交差点を訪れ、人々がオートリキシャに群がるのを見た。
乗物不足を見越し、オートリキシャや人力車引きは客に余分な金額を吹きかけていた。
人々の苦しみを軽減することを目的として8月9日、30台のエアコンバスを導入し、グルシャン、ボナニ、二ケトン地区を走らせる。北ダッカ市のアニスル ホック市長は話す。
民間事業者がサービスを行うが、北ダッカ市はダッカ警視庁や他の関係者の助けを借り、全体的な活動を調整するだろうと市長。
「運賃は政府のレートに従って設定します」
規則によると、どんな商用車も運行するには通行許可証を取得しなければならない。ダッカ首都圏下の車両は、ダッカ警視庁警視総監が代表を務める地域交通委員会が通行許可証を発行する。
通行許可証取得プロセスは進行中だと市長はいう。
30台のバスのうち、いくつかはナトゥンバザールからカコリまで、他のバスはハティルジール近くのポリスバザールとグルシャン間で乗客を運ぶことになる。
バスの他、500台の人力車もこの地域を走る。
グルシャン警察のラフィクル イスラム署長補佐によると、人力車引き手とバス運転手にはIDカードが提供されるという。
必要であればバスや人力車の数を増やすだろうと警察は話した。
The Daily Star Aug 05 2016
http://www.thedailystar.net/backpage/commuters-bind-lack-transport-1264669
翻訳:吉本
#バングラデシュ #ニュース #通勤 #テロ攻撃事件
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