38日間、300キロの旅

38日間、300キロの旅
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ブラマプトラ川に流されてバングラデシュに"入国"したインドの野生の象は、この38日間で300キロメートル以上を旅し、およそ19の中州を訪れていた。

インド人チーム3人とバングラデシュ森林局員数名は昨日、この象が現在いるジャマルプール(Jamalpur)県サリシャバリ(Sarishabari)郡を訪れた。インド人チームは象を救出し、元々象がいたアッサムへ連れ戻すため、水曜日、バングラデシュへやってきた。

森林局員たちはジャマルプールの洪水被害に遭った中州地帯から、重さ4トン近くある象を救出することは困難だという。

救出隊は一日かけて象を追いかけ、サリシャバリ郡ボトバリア(Botbaria)やカンダルパラ(Kandarpara)の冠水地帯約15キロメートルを移動した。
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「象は洪水で増水した川の中を歩き続けているため、近づくことは非常に困難です。ですが我々は15キロ近く象を追いかけました。彼ら(インド人のチーム)はまだ救出方法を見つけていません」
森林局のアシム クマル野生動物調査官はいう。

アシム氏は森林官、獣医学官などで構成された17人チームの一員だ。チームはここ15日間、象を監視している。

「乾燥した土地にたどり着くまで、象を落ち着かせることは無理でしょう」

チームは象を故郷へ戻すため、3つの方法を検討している。大型ヘリコプター、大型船、トラックを利用した運搬だ。ヘリコプターで運搬する場合、特別なヘリコプターを用意しなければならない。この場合アッサム政府がインド中央政府から借りる必要がある。
「ですが決定を下す前に、象をもっとよく観察する必要があります」

インド人チームはゴアルパラ(Goalpara)県の森林局員スレマン ウディン チョウドリー氏、退役森林管理者リテシュ チャンドラ バッタチャルジー氏、獣医学のKK サルマ教授の3人で構成されている。

「安全に象を救出するため、チームは最初に地面の状態を調査し、それから救出作戦に入ります」
マイメンシン(Mymensingh)管区森林局員(DFO)のゴビンダ ロイ氏はいう。

この象はアッサムで群れからはぐれ、6月27日にブラマプトラ川の流れに乗ってクリグラム(Kurigram)県チルマリ(Chilmari)郡に入国した。

その後はひたすら各所を移り歩いている。

(ジャマルプール特派員による寄稿)

The Daily Star Aug 05 2016
http://www.thedailystar.net/backpage/300km-38-days-1264663

翻訳:長谷川
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