市場になった学校

市場になった学校
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稲や米、家畜、木、サトウキビを売る場所の名前は何だろうか。ボグラ(Bogra)県カハルー(Kahaloo)郡ドゥルガプール(Durgapur)ユニオンでは、この質問に対する明白な答えは、残念ながらこうなるだろう。
「ドゥルガプール政府小学校です」と。

「もう運動場では遊べません。しかも外では車が警笛を鳴らしているので、授業に集中するのが大変です」
5年生のチャンダン クマル スリジャヤさんはいう。

学校当局は地元の実業家に対し、運動場の使用停止を求めている。実業家たちは彼らが持つ仮設市場の利便性のため、運動場の中ほどに粗雑で臭うトイレすら作っている。

「市場の牛に蹴ったりぶつかったりされないかといつも不安です」
チャンダンさんのクラスメイト、ザキヤさんはいう。
「市場からは大量のホコリが来るため、私たちは本当に苦しんでいます」
4年生のマロティ ラニ パウルさんは不満を漏らす。

親たちも子どもの不安を共有する。
「学校が不衛生で危険な環境なのは本当に残念なことです」
保護者のモシン アリさんは話す。

教師らによると、1940年に農業地域の中に建てられたこの学校は、近年の小学校卒業証明試験でいつも良い結果を出しており、多くの生徒が奨学金を得てきたという。

この良い結果は驚くようなことでもない。学校はやる気のあるスタッフに恵まれ、その証拠に8つの教室のどこにもホワイトボードや小学校以前の子ども向け玩具、その他の教育道具が備え付けられている。念入りに絵画まで飾られているのだ。

だがこの学校の敷地の大部分はドゥルガプールバザール委員会の有力者たちが掌握しており、どれだけ教員が頑張っても350人の生徒がこの先も称賛に値する結果を出せるかどうかは分からない。

「人の声や車による騒音が授業の邪魔になります」
補助教員のファルザナ カトゥンさんはいう。

「少なくともできるだけ早く、学校への境界壁の設置が必要です」

特に午前中、学習が妨げられることおびただしい。

校長を含む8人の教員は地元の有力者たちに対し、学習環境や保養施設を守るため、必要な手筈を取るよう繰り返し訴えるが、敷地利用者は学校スタッフや生徒へ脅しをかけてきた。

「上位の当局に対し、この状況を知らせました」
ファルク ホサイン校長はいう。

「ですがいまだに動きがありません。生徒たちが可能性を発揮し花開くためには、心地よい学習環境が欠かせません」

学校運営委員のアクラム ホサイン委員長によると、この問題を上位当局に知らせ、地元の人々にこの学校のニーズを支えてもらうよう働きかけているが、今のところ努力は実っていないという。

カハルー郡初等教育官のサルワール ホサインさんによると、郡事務所はこの問題に関して初等教育局の高官に文書を繰り返し送っているが、まだ申し立てへの回答がないという。

The Daily Star Aug 24 2016
http://www.thedailystar.net/backpage/school-becomes-marketplace-1274530
翻訳:長谷川

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