ビーマン航空の功罪

ビーマン航空の功罪
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ビーマン・バングラデシュ航空はハッジ(メッカへの巡礼)希望者の全員を期限までにサウジアラビアに送った。これは本当に良い仕事だ。

だがその成功物語は、女性や子どもを始めとした300人近くの他の乗客たちの苦しみのせいで台無しになった。

ビーマン航空の情報筋によれば、同社はハッジ便の最終日、巡礼者たちをジッダ(Jeddah)まで確実に送り届けるため、カトマンズ(Kathmandu)やクアラルンプール(Kuala Lumpur)、マスカット(Muscat)行きの便をキャンセルしたという。

乗客の何人かはデイリースターに対し、ビーマン航空は便のキャンセルについて事前の告知を行わなかったと話した、

空港に着いた乗客たちは怒りを爆発させた。当初、ビーマン航空の職員は誰一人としてキャンセルを伝えなかったと乗客たちは主張する。

民間航空の慣習では便をキャンセルする際、関連航空会社は緊急の場合を除き、乗客に伝える必要があるとされる。

さらに航空会社は家に帰れない乗客に対し、食べ物と宿泊施設を用意することになる。航空専門家は話す。

「フライトのキャンセルに先立ち、乗客の皆様にお知らせできなかったことは否定いたしません。何としてもお知らせするべきでした。ですが私どもは、今夜(昨日)の期限までにハッジ希望者の皆様をサウジアラビアまで送り届けることに気を揉み、忙しかったのです」
ビーマン航空のAM モサディク アーメド最高経営責任者(CEO)兼代表取締役氏は話した。

ビーマン航空は昨日、9本の便でおよそ2900人の巡礼者をジッダに送り届けた。情報筋によれば、9便のうち6便はハッジ用の指定便で、残り3本は国際便をキャンセルして用意したものだった。

アーメドCEOによるとビーマン航空は、日程変更後の便を待つことを選んだ乗客全員に対し、宿泊施設と食べ物を確保したという。

カトマンズ行きの便は午前11時35分発、残りの2便は午後8時ごろに出発予定だった。情報筋によると変更後のスケジュールは、3便とも予定時刻の24時間後に出発することになるという。

カトマンズ便の乗客は46人、クアラルンプールとマスカット便の乗客はそれぞれ120人程度だったという。

ビーマン航空職員によると、乗客不足によるハッジ便15本以上のキャンセルが無ければ、昨日の通常便3本のキャンセルは行わなかったという。これらの便が運航していれば6千人以上を運べただろう。

さらに8月4日にハッジ便が開始して以来、2千以上の席が空席のままだった。

今年は合計11万人のバングラデシュ人巡礼者がハッジを行う予定だった。このうちビーマン航空では4万9595人をジッダに送り届け、残りの巡礼者はサウジアラビア航空が輸送した。

「1時間の旅路のため、24時間待たされました」
カトマンズ便の乗客、ムクル アンワールさんは話す。

別の乗客、シャヒドゥル アラムさんは、ハズラト・シャージャラル国際空港には午前9時ごろに着いたと話す。

「空港に着いた後、便のキャンセルについては全く案内がありませんでした。電光掲示板にさえ何も書かれていませんでした」
シャヒドゥルさんもカトマンズ行きの便に搭乗する予定だった。

「午前10時ごろまで職員を捕まえられませんでした。その後私たちは販売窓口に向かいました。そこにいた従業員は便のキャンセルについて何も知らないと言いました」

「従業員は空港長と話すよう私たちに言いました」
シャヒドゥルさんは憤る。

「長い時間待った後、空港長は便のキャンセルについて私たちに話しました」

結局シャヒドゥルさんと、同じくカトマンズに急用があるもう1人の乗客は、コルカタで一晩待ち合わせするエア・インディアのカトマンズ便の搭乗券を調達した。

出稼ぎ労働者のシュクール アーメドさんは、昨日までにマスカットに着かなければならないと話した。さもなければ仕事を失うのだという。

The Daily Star Sep 06 2016
http://www.thedailystar.net/frontpage/good-job-done-bad-job-too-1281448
翻訳:長谷川

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