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彼は家庭教師で得た収入を自分の学業に費やし、中等学校資格証明(SSC)と高等学校資格証明(HSC)の両方の試験で輝かしい結果を残した。
ミナール ウディンさんはダッカ(Dhaka)大学に入学し、マーケティングで経営学修士(MBA)を取った。ミナ-ルさんは第36回バングラデシュ公務員(BCS)試験の予備審査に合格し、筆記試験を受けた後、口述試験の準備をしていた。
だがこのチッタゴン(Chittagong)出身の26歳の男性に、突如として悲劇が訪れた。
ミナールさんはイード休暇中、アンワラ(Anwara)郡の親戚宅で感電したのだ。家族によるとミナールさんは9月12日、屋根の上で親戚と雑談をしている時、送電線にうっかり触れてしまったのだという。
医師らにとって、ミナールさんの命をつなぐには右腕を肩から切断する以外に選択肢がなかった。
だがミナールさんは、BCSの幹部になるという夢をあきらめたくはなかった。
「私は夢をあきらめません。BCSの口述試験を受けたいです」
ミナールさんはダッカ医科カレッジ病院(DMCH)でデイリースターに話した。
家族はミナールさんをDMCHの火傷治療室へ連れていった。ミナールさんは集中治療室(ICU)で治療を受けている。
親戚や友人らによると、ミナールさんは数年前に父親のモハマド サラムさんを亡くたため、彼が家族5人を支えているという。
ミナールさんは3人兄弟の次男だ。兄は故郷の薬局で見習いとして働いている。
親戚によれば、ミナールさんの弟とただ1人の妹は地元の学校に通っており、ミナールさんが教育費を負担しているという。
DMCHでミナールさんに付き添っていた母親のリナ アクタールさんは慰めようがないほど泣いていた。
リナさんは息子が家族を支えるため、ずっと頑張ってきたと話す。
「息子に何か悪いことがあったら、私たちはどうなってしまうのかわかりません」
「ミナールは機会を得られれば成功を収めるでしょう。私たちはいつでも彼を支えます」
ミナールさんの友人でクラスメイトのマンジュルール イスラムさんはいう。
DMCH火傷治療室の研修外科医パールタ サンカール ポールさんによると、ミナールさんの状況は良くなっており、8-10日以内には退院できるという。
ミナールさんは体の20%にやけどを負っている。
The Daily Star Sep 20 2016
http://www.thedailystar.net/backpage/lost-arm-not-hope-1286782
翻訳:長谷川
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