【Financial Express】アジア開発銀行(ADB)は、バングラデシュ国内の小規模起業家を支援するため、5千万ドル(55億4935万円)の融資を承認した。
ADBは開発金融機関パリ・カルマ・サハヤック基金(Palli Karma Sahayak Foundation:PKSF)や小規模融資機関の与信枠を通じた融資を承認した。
このプロジェクトは短期間の資金調達ギャップを補うのに役立つ。融資はPKSFに提供し、パートナー組織に貸与される。そこからおよそ4万(女性70%)の小規模企業家に貸し出される。27日、ADBのプレスリリースが発表した。
中期的課題に取り組むため、PKSFが資金調達戦略を策定して制度強化を行うことをプロジェクトが支援する。
長期的には、モバイルアプリをベースにした複数のパートナー組織を含むマイクロファイナンス機関の運用ガイドラインを開発する。
また、品質管理やブランド化、パッケージング、マーケティングを伴う事業拡大のため、小規模起業家同士を繋げることを支援する。
2020年末に終了するプロジェクトの総費用は6250万ドル(69億3669万円)で、そのうちの小規模起業家には1250万ドル(13億8734万円)の拠出を予定している。
「バングラデシュの小規模起業家は銀行融資を受けるには規模が小さすぎる一方、伝統的なマイクロクレジットでは大きすぎます。そのため、資金調達が困難な傾向があります」
ADBの上級ポートフォリオ管理専門官の尾崎麻由美氏は話す。
「マイクロファイナンス機関を通じた小規模起業家への融資の促進は、地方の成長や所得・雇用機会を促進することになります」
ADB関係者は補足した。
現在、バングラデシュのマイクロファイナンス業界は758機関で構成され、顧客3千万人にサービスを提供している。
伝統的にマイクロファイナンスは正式な金融サービスにアクセス困難な貧困層や低所得者向けに運営され、地方のごく小さな起業家のため、融資や貯蓄を提供している。
だが、バングラデシュ経済が成長するにつれ、非農業系の小規模企業やより大きな融資への需要が満たされないでいる。
小規模起業家は個人貯蓄や家族貸付などの非公式資金源から資金提供を受けるため、設備不足や柔軟性のない規制などの制約に直面している。
ADBの発表によれば、女性は資金だけでなく、経営管理や起業家精神、技術スキル、情報、ネットワーク支援が不足しているため、設立にはさらに高いハードルがあるという。
政府は1990年、パートナー組織に重要な開発融資を提供したり能力構築を進める組織としてPKSFを設立し、中小規模のマイクロファイナンス機関にとって重要な資金源となった。
だが、PKSFやパートナー組織の現在の資金調達レベルでは、メンバーの要求の一部しか満たすことができない。
PKSFやパートナー組織が小規模起業家へ持続可能な事業の推進や融資を行う能力を強化するため、プロジェクトにはADBの技術援助補助金50万ドルが付随している。
補助金にはルクセンブルク政府と提携して資金調達した『ADB金融セクター開発パートナーシップ特別基金』が使われている。
Bangladesh News/Financial Express Nov 27 2018
https://thefinancialexpress.com.bd/economy/adb-approves-50m-for-microenterprise-development-1543330028
翻訳:吉本
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