交通事故死を防ぐために

交通事故死を防ぐために
【The Daily Star】不慮の事故による子どもの死因が溺死に次いで2位でありながら、政府は交通事故を防止したり、交通規則を子どもに教える政策や行動をとっていない。

近年、バングラデシュでは道路の安全が多くの騒動を巻き起こす原因となっているが、子どもの交通事故についてはこれまで特に注意を払ってこなかった。子どもの人権団体バングラデシュ・シシュ・アディヒカル・フォーラムによれば、交通事故による子どもの犠牲者は年々増加しているという。

今年最初の10カ月間で、少なくとも549人の子どもが交通事故で死亡し、79人が負傷した。2017年の357人と比較して急激に増加している。

子どもの人権のために働く269NGO(非政府組織)のプラットフォームであるフォーラムがメディア報道に基づいて集計したデータによると、今年1-10月の間、溺死による死亡者が一番多く573人だった。

フォーラムのアブダス・シャヒド・マウムード理事は、子どもの様々な問題について議論することはあるが、交通事故による子どもの死亡は前面に出てこないと話す。

「交通事故で多くの人が死亡しているのは知っていますが、ほとんどの人は犠牲者の多くが子どもであることに気付いていません」

「さらに憂慮すべきことに、子どもの犠牲者は毎日増えています。大きな問題のはずですが、悲しいことに多くの国民はこれを知りません」

マウムード理事は、未成年者の交通規則に関する教育が不足していることがこのような莫大な数の死亡に繋がる主な原因であるとし、道路標識や交通規則について意識を高めることが必要であると強調した。

「子どもたちが道路交通法を知らないのは当然です。多くの大人たちも規則を知らない。なぜなら私たちの教育システムでは、これらの問題を初等教育レベルで教えないからです」

死亡しなかったとしても、身体に一生障がいが残り、家族の負担となる。多くの人が人生を通して施しを乞うことになる。

Buet(バングラデシュ工科大学)事故研究所(ARI)のシャフリアル・パーベズ講師は、交通事故の犠牲者のおよそ半分は歩行者だと話す。

地方で起こる事故の大部分は、道路に歩道が不足していることが原因で起こるのだという。

「地方の多くの子どもたちは徒歩で学校に通うため、道路事故の被害を受けやすいのです」

都市や町場の児童は交差点でよく事故に遭うという。

シャフリアル氏は2016年に行われた調査を引用しながら、ほとんどの児童は道路交通法を知らないと話す。

「多くの国ではこれらの問題は学校の教科書に書かれています。でも、バングラデシュではまだ採用されてません」

ARIでは学校に配布する交通安全の冊子を作り、政府に提案書を送ったとシャフリアル氏。

現在の教科書には複数の情報が書かれているが十分ではない。

内閣府(PMO)は国家カリキュラム教科書委員会(NCTB)に対し、教科書に交通ルールを入れることを指示したと、シャフリアル氏は話した。

だが、NCTB委員長は、PMOからまだ正式な指示は来ていないという。

「指示を受けたら、2020年のカリキュラムからこの問題を組み込みます」
匿名希望の担当者は話した。

Bangladesh News/The Daily Star Nov 28 2018
https://www.thedailystar.net/backpage/news/danger-not-much-acknowledged-1666222
翻訳:吉本
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