不適切賃金の茶園労働者

不適切賃金の茶園労働者
【The Daily Star】茶園経営者が適切な賃金や基本的な福利厚生を奪い、尊厳を踏みにじっているため、茶園労働者の嘆きは依然としておさまらない。18日、トランスペアレンシー・インターナショナル・バングラデシュ(TIB)が述べた。

労働法や規制は経営者に対し、雇用契約と並んで、すべての基本的な福利厚生を労働者に提供することを規定している。

ベルリン拠点とするTIBはダッカ事務所で記者会見を開き、『茶園の労働環境と労働者の権利:ガバナンスの課題と方向性』と題した調査文書を発表した。

調査データは2017年8月から2018年5月にかけて、64茶園の常勤労働者から得た。バングラデシュでは156の茶園が登録されている。

TIBは茶園労働者の賃金が全業種の中で最も安いことを発見した。最も高い月給は5231タカ(6912円) で、非常勤労働者は常勤労働者より安い。

これに対し、他業種の最低賃金で最も高いのは船舶解体(1万6千タカ:2万1143円)で、以下、なめし皮(1万2800タカ:1万6914円)、アルミニウム(8700タカ:1万1496円)、医薬品(8050タカ:1万638円)、衣料品(8千タカ:1万571円)、茶のパッケージング (7080タカ:9356円)、製材(6850タカ:9052円)、パン屋(5940タカ:7849円)、自動車(5930タカ:7836円)、綿花( 5710タカ:7545円)と続く。

調査文書には、茶園労働者は茶園マネージャー、マネージャー補佐、パンチェット長(村の評議会長)の前で帽子をかぶることはできないとある。また、この3つのポストの人は時々、靴を脱がせにやって来るよう命令することがあるという。

TIB常務理事のイフテクハルッザマン博士は、過去にはなかった労働法や規制が現在は存在するとして、茶園労働者の労働環境や生活水準を奴隷と呼ぶことはできないと話した。これは奴隷の『次の世代』だという。

英国人は茶園労働者に対して奴隷制を実践したが、その状況は若干改善した。だが、他の業種よりは遅れているという。
「これは本当に深刻な問題です」
調査では井戸や水道など、飲料水を飲むシステムや十分な数のトイレの設置がないことがわかった。

茶園労働者の60.9%が自らのお金を使うか、非政府組織やユニオン議会の力を借りて井戸を設置した。

調査では、茶園労働者の72.5%は井戸から、16.1%が環井戸の水を飲むこともわかった。

経営者は茶園の井戸にカップを置かないので、労働者自らが作る。さらに、電気が通ったとき、労働者の家に電気を繋げなかった経営者さえいた。その48.4%が勘定の負担をしていなかった。

これにより、労働者の27.9%は家の灯りを灯油に依存していた。ヘルスケアに関しては、64のうち11茶園が医療センターや診療所を設置していなかった。61.7%の労働者は薬を茶園の外から購入しなければならないが、79%は経営者がその手当てを出していなかった。

常勤労働者の11.6%が積立基金施設から外れ、わずか7茶園だけが子ども用の保育園を持っていた。

労働者の権利を確保するための調査を実施することになっている工場・施設検査局は、腐敗に関与しているため、茶園労働者からの搾取は継続していると、TIBの文書担当のディプ・ロイ氏は話した。彼女は調査文書の中で、政府は質の高い教育や医療が受けられるよう適切な賃金を確保する措置を講ずるべきだと述べた。

18日、バングラデシュ茶協会はデイリースター紙へ、畑で働く90%の労働者には月給およそ1万1367タカ(1万5021円)、工場内で働く10%の労働者には1万407タカ(1万3752円)が支払われていると返答した。

Bangladesh News/The Daily Star Dec 19 2018
https://www.thedailystar.net/business/news/tea-workers-deprived-proper-wages-tib-1675633
翻訳:吉本
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