労働者から工場経営者に

労働者から工場経営者に
【The Daily Star】メヘディ・ハサンさんはかつて、ダッカのミルプール(Mirpur)で働く普通の労働者だった。

現在28歳のメヘディさんは帽子工場の経営者となり、故郷のサイドプール(Saidpur)郡チョウムホニ村で雇用を生み出している。

現在、60人の労働者が、賃貸住宅の5部屋に設置された工場で、3交代24時間体制で働いている。そこではあらゆる種類の帽子が布くずを使って作られるが、機械は全て中古か改造したものだ。

同じ品質の帽子をダッカ市場では高く買わなければならないため、メヘディさんの工場で造られた帽子は商人たちが競うように買っていく。

2009年、メヘディさんはHSC試験に合格してすぐ、ダッカの帽子工場で働き始めた。父親が家族を養えなくなったので、代わりに生計を支える必要があったのだ。

メヘディさんは2014年まで工場で働き、高品質な帽子を作るために必要な全てのスキルを学んだ。

「2015年、故郷の村へ戻り、10万タカ(13.2万円)で部屋を借りて小さな工場を設立しました。メヘディ帽子ハウスと名付けた工場にはミシンが1台しかなく、私が唯一の労働者でした」

「ダッカから衣料品の端布や素材を買い、バスの屋根に乗せて運びました。週に300から400個の帽子を作り、自転車でサイドプールやタラゴンジ(Taraganj) 、ラニル・バザール(Ranir Bazar)市場の色々な商人たちの店舗へ運びました」

Where a large number of women work in different shifts. PHOTO: STAR

より高い利益が見込めることで、メヘディさんの低価格帽子は地元商人の間で人気が出た。それから2年で、事業を拡大するために必要なお金を貯金することができた。

メヘディさんは5部屋あるより大きな家を借り、切断や縫製、刺繍、ボタン付けなどができる18台の機械を設置した。

イード・アル・フィトルの少し前に工場を訪問した際、労働者は忙しそうに働き、商人たちはイード用の注文が出来上がるのをひたすら待っていた。

工場で働くのは近隣の若者や主婦たち。そのうちの1人タンジラ・ベガムさんが、工場の良い点について話してくれた。
「家事を終えてから仕事を始めることができるし、25ー30個の帽子を作ることで、一日250から300タカ(330から396円)の収入になります」

4人家族を1人で支えていた夫の手が2年前に動かなくなってから働くようになったムクタ・ベグムさんは、工場での仕事が家族を支えてくれたと話した。

パートタイムで働く学生のシャヒドゥルさんは、工場で作られる帽子について話してくれた。
「この工場では、セミナーキャップ、DJキャップ、ウォッシュキャップ、ワードキャップ、パラシュート帽、冬帽子など、さまざまなデザインの帽子が作られています」

「今、工場から良い利益を得ています」とメヘディさんは話し、謙虚に続けた。

「貧乏の苦労を知っている私の夢は、何階もあるような帽子工場を建て、ダッカにあるようなデジタル化された機械を使って、地元に数千人の雇用を作ることです」

「メヘディ・ハサンさんは、教育を受けた全ての若者の励ましとなる模範です」
メヘディさんの成功について、コメントを求めたサイドプール郡のSM・ゴラム・キブリア議長は話した。

Bangladesh News/The Daily Star Aug 28 2019
https://www.thedailystar.net/country/news/worker-turned-factory-owner-dreams-big-1791772
翻訳:吉本
#バングラデシュ #ニュース #サイドプール #帽子工場 #HSC