WB GDP成長予測を上方修正

WB GDP成長予測を上方修正

【The Daily Star】世界銀行(WB)はバングラデシュの昨会計年度のGDP成長率見通しを2%に上方修正したが、この数字は政府の予測をはるかに下回っている。

ワシントンに拠点を置くWBは6月、2020会計年度のバングラデシュの成長率はコロナ禍の影響で1.6%としていた。

また、現会計年度の経済成長率は1%と予測した。

WBが6日に発表した世界経済展望更新版によると、コロナ禍に見舞われる以前、新興市場や発展途上国の中でも最も成長率の高かったバングラデシュの昨会計年度の成長率は2%に減速したと修正。また、現会計年度の成長率見通しを1.6%に上方修正した。

「政府の昨会計年度の暫定予測では、GDP成長率を5.24%としましたが、WBの報告書には反映されていません」
AHMムスタファ・カマル財務相は本紙に語った。そのうえで、政府が最終的な数字を発表すれば、彼らはそれを受け入れるだろうと述べた。

先日発表した第8次5カ年計画の文書で示唆されたが、政府は6月に設定した今会計年度のGDP成長率目標8.2%を、7.4%に下方修正する可能性がある。

コロナ禍は南アジアの生産高に深い損失をもたらし、貧困と失業の急増に貢献した。

南アジア全体の生産高は、とりわけバングラデシュ、インド両国のパンデミックと全国的なロックダウンの影響を反映し、2020年には推定6.7%減少すると予測されていた。

だが、当初の厳しいロックダウンが緩和されたことで、昨年後半には鉱工業生産を中心に経済活動が回復した。

WBは「バングラデシュの製造業や、ブータン、モルディブ、ネパール、スリランカの観光業など、外部の成長源に依存している経済では、回復に時間がかかる可能性が高い」とした。そのうえで、2021年の南アジア地域の成長率は3.3%になると予測した。

弱い成長見通しは、特にサービス部門を中心とした所得と雇用の回復の長期化、金融部門の脆弱性によって制約された限定的な信用供与、弱い財政支援策を反映している。

予測は、2021年後半に地域内で大規模なワクチン接種が始まり、感染症の再燃がないことを前提としている。

一方、南アジア地域の見通しに対するリスクは下がってきたという。

これらのリスクには、パンデミックによる感染率のさらなる深刻化や長期化、金融条件の急激な引き締めや広範な企業倒産による金融・債務の苦境、異常気象と気候変動の悪影響、主要な相手国経済の回復が予想以上に弱いこと、政策と安全保障関連の不確実性の悪化などが含まれる。

また、パンデミックからの回復がさらに長期化することによる経済的影響で、南アジアの国内銀行に対して追加のストレスが引き起こされ、その結果、バングラデシュ、ブータン、インド、スリランカの銀行およびノンバンク系金融機関の破綻の増加やバランスシートの弱体化につながる可能性があるとした。

異常気象も引き続き重要な地域リスクだと、報告書は述べている。

Bangladesh News/The Daily Star Jan 7 2021
https://www.thedailystar.net/business/news/world-bank-revises-gdp-growth-projection-2023713
翻訳:吉本

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