有害植物を金にする女性たち

有害植物を金にする女性たち

【The Daily Star】この一カ月、ガイバンダ(Gaibandha)県ショドル(Sadar)郡モドナーパラ村の300人の女性たちは、近くの水域で採取したホテイアオイを使って花瓶を作ってきた。

手工芸品の製造・輸出を行うエコ・バングラデシュ・ジュート(Eco Bangla Jute)社が、この花瓶3万個を米国とデンマークに出荷する。

ホテイアオイは根を密集させて水路を塞ぐため、従来から有害植物とされているが、バングラデシュがこのような大規模な注文を受けたのは初めてだ。

「来月から出荷を開始します」
エコ・バングラデシュ・ジュートの創業者モハンマド・サブジ氏は、およそ30万ドル(3330万円)相当の輸出になるとした。

同社はかつて衣料品を扱っていたが、2017年に手工芸品にシフトし、ダッカ(Dhaka)やマニクゴンジ(Manikganj) 、ロングプール(Rangpur) 県からホテイアオイを採取し、ガイバンダで加工している。

なぜガイバンダで加工するのかとサブジ氏に尋ねると、ほとんどの手工芸品会社が、安い労働力が容易に確保できる場所に工場を持っていると指摘した。

世界市場では天然繊維を使った手工芸品の需要が高まっている。現在、ヨーロッパのほとんどの国では、この種の製品をベトナムやカンボジアから調達している。

エコ・バングラデシュ・ジュートは300種類以上の手工芸品を15~16カ国に輸出し、四半期で50万ドル(5549万円)相当の輸出になるという。

また、国内では入手できない原料を使った製品の注文も受ける。ある海藻を使ったベリーバスケットの注文を受けたことがあるが、材料をベトナムから輸入しなければならなかった。

だが、農業普及局が国内で入手できない天然繊維の栽培方法を農家に紹介することで、国内材料を使った手工芸品の輸出を促進できる。

「バングラデシュではすでにさまざまな種類の海藻を栽培するための措置をとっています」
サブジ氏は補足した。

先月初め、モドナーパラ村を訪問すると、多くの女性が鉄枠を使い、自宅でホテイアオイの花瓶を作っていた。

エコ・バングラデシュ・ジュートは、10年以上の経験を持つベテラン職人サブハシュ・チャンドラ・ボルモンさんに3万個の花瓶を発注した。

もともと同社の関係者がボルモンさんにホテイアオイを使った花瓶の作り方を教え、彼が村の女性たちに伝えた。

「今ではこの村や隣接する村の300人以上の女性が私のもとで働き、月に約4千~8千タカ(5286~1万571円)の収入を得ています」
ボルモンさんは述べた。

ボルモンさんの妻のスリマチ・コルパナさんによると、ずっと家にいた多くの女性たちがこの仕事に参加したいと考えているという。
「でもホテイアオイや鉄枠が不足しているため、現在雇用している女性は300人ほどです」

地元の学校に通う9学年のシラ・アクターさん(14歳)は、1日に5~6個の花瓶を作って120タカ(159円)の収入を得ている。
「学校はコロナ禍で閉鎖されているので、複数の女子生徒がこの仕事を学ぶ機会を得ました」

チャメリー・ラニさんもボルモンさんの下で働きながら、家事仕事をこなしている。
「1日に3~5個の花瓶を作って、家族のために100タカ(132円)を稼いでいます」

8学年のサムスン・ナハーさん(13歳)も花瓶を作って1日100~150タカ(132~198円)稼ぐ。
「学校が再開されたら制服を買います」

Bangladesh News/The Daily Star Apr 1 2021
https://www.thedailystar.net/business/news/women-gaibandha-turning-menace-money-2069969
翻訳編集:吉本

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